「これで勝つる」とは？意味や使い方をご紹介

「これで勝つる」とは、勝利を確信したときに使う決め台詞を表すネットスラングです。意味としては「これで勝てる」「これで勝ちだ！」に近いニュアンスの言葉です。

2000年代後半頃からインターネット掲示板「2ちゃんねる（現在の5ちゃんねる）」を中心に使われており、現在では「これで勝つる」を決め台詞に持つゲームキャラクターまで登場しています。

「これで勝つる」はゲームにおいて重要なアイテムや強力な武器を入手したり、頼もしい仲間が加わったときなど勝利が近づいたと感じた場面で使います。

なお「これで勝つる」はあくまでゲーム界隈やネット上で使われているスラングですので、日常会話やオフィシャルな場面では使用を控えるのが無難です。

「これで勝つる」の元ネタは、かつてインターネット掲示板「2ちゃんねる（現在の5ちゃんねる）」のネトゲ実況板で活動していた「ブロントさん」と呼ばれる人物の書き込みです。

ブロントさんは主にオンラインゲーム「ファイナルファンタジーⅪ」に関する書き込みを精力的に行っていました。特徴的なセリフ回しと印象的なその個性から、多くのネトゲ実況板住人から親しまれていました。

ブロントさんが残した名言の数々は「ブロント語」として記録されており、現在でもネットスラングとして使われています。なかでも「これで勝つる」は汎用性が高く、最も有名なブロント語のひとつとされています。

ブロントさんは「これで勝つる」のほかにも、数々の名言を残していますので、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。

ブロント語に見られる特徴としては「タイピングミスを思わせる誤字」や「同義語の反復（トートロジー）」「絶妙な単語チョイス」などが挙げられます。

「バックステッポ」は格闘ゲーム「ギルティギア」についての書き込みから生まれた表現で「バックステップ」のことを指しています。なんとも言えない語感の良さが特徴的です。

「キングベヒんもス」はオンラインゲーム「ファイナルファンタジーⅪ」に登場する「キングベヒーモス」というモンスターを指すブロント語です。

「致命的な致命傷」は、回復させる手段が無いほどのダメージを負ったときに使います。

「破壊力ばつ牛ﾝ」は、「破壊力抜群」のことを指しています。これほど独特でインパクトのあるタイピングミスは広いネットの世界といえど滅多にお目にかかれないでしょう。

ブラウザゲーム「艦隊これくしょん-艦これ-」に登場するキャラクター「谷風（たにかぜ）」のセリフとして「これで勝つる」が使用されています。

なお「艦隊これくしょん-艦これ-」は第二次世界大戦期に活躍した艦艇を擬人化した艦隊育成シュミレーションゲームで、谷風は1941年に竣工した駆逐艦「谷風」が元ネタとなっています。

2014年に発売されたゲーム『電撃文庫FIGHTINGCLIMAX』に登場するキャラクター「アコ」の技名として「かぁー！ これで勝つる！」が使用されています。

なおこのゲームはライトノベルレーベル「電撃文庫」より発行されている作品のキャラクターを主とした格闘ゲームで、アコは2013年より刊行されている作品「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」に登場するキャラクターです。