「バイビー」とは?
「バイビー」の意味
「バイビー」とは、80年代に使われていた言葉で、「バイバイ」、「さようなら」という意味です。 死語と言われていますが、現在でもギャル語として使われているそうです。
「バイビー」の使い方
- また電話するね。バイビー!
- 明日の待ち合わせ、遅れないでよね。バイビー!
「バイビー」の由来
きっかけは「ビートたけしのオールナイトニッポン」
『ビートたけしのオールナイトニッポン』とは、ニッポン放送の深夜ラジオ『オールナイトニッポン』のうち、ビートたけしがパーソナリティを担当した番組で、1981〜1990年に放送されていました。この番組の中に、1970年代のB級アイドルを懐かしむ、「あの人は今」のような人気コーナーがありました。それが「伊丹幸雄(いたみさちお)コーナー」です。
元ネタは「伊丹幸雄のウィスパーカード」
「伊丹幸雄コーナー」という命名は後付けだったようですが、このコーナーで「伊丹幸雄のウィスパーカード」が面白いと話題になりました。ウィスパーカードとは、表面がブロマイド、裏面がソノシート(通常のレコードより薄い材質で作られた録音メディア)になっている製品で、当時は一般的だったアイドルグッズの一種です。
伊丹幸雄のウィスパーカードでは、自身の近況のような普通のお喋りをした後に「じゃあね、バイビー!」と言っていました。これを聞いたビートたけしが大ウケし、他の番組でも「バイビー!」を多用したことで、一躍、流行語となったのです。「バイビー」の元ネタは伊丹幸雄、日本中に広めたのはビートたけしでした。
伊丹幸雄とは?
「伊丹幸雄(いたみさちお)/伊丹サチオ」とは、1972年にCBSソニーからデビューしたアイドルで、新御三家(郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎)と合わせて四天王と呼ばれていたこともあります。『ビートたけしのオールナイトニッポン』で再び脚光を浴び、ビートたけしが出演していたバラエティーテレビ番組『オレたちひょうきん族』にレギュラー出演するようになりました。
「バイビー」は死語?
1980年代の流行語「バイビー」は、現在では死語と認識されていますが、次にご紹介するように、今でも生き残って使われ続けている言葉です。
ドコモの「スグ電」サービス
「スグ電」とは、2017年夏以降のドコモモデルのスマホに搭載されている機能です。電話を受ける、掛ける、切るなどの基本操作を画面操作せずにタップレスで操作できる機能で、その中に、終話ワード(「じゃあね」「失礼します」など)の後に、端末を耳から離すと自動で通話を切断する「音声終話機能」があります。
この終話ワードは、プリインストール段階では「じゃあね」「失礼します」「バイバイ」の3つだけでしたが、その後のアップデートで、「したっけ」「ほなね」などの方言、そして「おやすみなさい」「おやすみ」「またね」「失礼いたします」「バイビー」の5つの標準語が追加されました。
バブル時代によく電話を利用していた人たちにも「スグ電」を使ってもらおうという経緯から「バイビー」が採用されましたが、ドコモの調査によれば、最も「バイビー」を使っている世代は10〜20代、地域的には関東が多いとのことです。
『バイビーベイビーサヨウナラ』
『バイビーベイビーサヨウナラ』は、saiB(サイビー)がVOCALOID初音ミクを用いて製作した楽曲で、2010年にKarenTレーベルよりダウンロード販売が開始されました。本作でブレイクしたsaiBは、オルタナティブ・ロックを中心にVOCAROCK(VOCALOIDを用いたロック曲)を発表する動画投稿者で、代表作に『愛ト茄子ト平和ナ果実』があります。
人気男性声優が演じる、天翔学園の生徒と教師がボーカロイド曲を歌う『ACTORS』という作品においては、生徒の一人・飯盛駆によるカバーバージョン、『バイビーベイビーサヨウナラ/saiB feat.駆(CV:浅沼晋太郎)』が製作されています。