センテンススプリングの意味は?
「センテンススプリング」とは、センテンス=文、スプリング=春、で文春、すなわち『週刊文春』を指します。また、これを略した「センスプ」という言い方もされます。
- うわ、またセンテンススプリングのスクープ?
- ありがとうセンテンススプリング
- センスプやってくれるなぁ
「センテンススプリング」誕生の背景
「ゲス不倫」騒動
センテンススプリングという言葉が誕生したそもそもの発端は、ロックバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル川谷絵音さんと、タレントのベッキーさんとの不倫を週刊文春がスクープしたことです。
不倫報道第1弾が掲載された号が発売される前の記者会見で、ベッキーさんが「お付き合いではなく友人関係」と不倫を否定したため、第2弾、第3弾の文春砲によって会見でのウソが暴かれ、騒動が大きくなりました。
これにより2人はしばらく芸能活動停止に追い込まれましたが、特に元気で明るく清潔なキャラクターとして人気者だったベッキーさんのイメージダウンは大きく、その後の活動にも大きな影響を与えてしまいました。
この不倫は、ウソにまみれた下衆なものであったということと、川谷さんのバンド名から「ゲス不倫」と呼ばれるようになります。その後、国会議員が妻の出産に伴う入院時に不倫に及んだケースなどもたいへん下衆だと注目を集め、「ゲス不倫」の言葉は広まりました。
「センテンススプリング」は流出LINEから流行
第3弾の文春砲には、会見の5日前に2人がやり取りしたLINEが掲載されました。文春のスクープによって川谷さんの離婚話が進み、むしろ堂々と友人としてふるまえると考えた2人の「ありがとう文春!」「オフィシャルになるだけ!」などの会話が暴露されたのです。
その最後に「センテンススプリング!」とあり、言葉のインパクトに反応する人が続出して一挙に流行語となりました。
離婚届を意味する「卒論」も話題に
また、流出したLINEの中で、離婚話を進める川谷さんが「ちゃんと卒論書くから待ってて」と、離婚届を「卒論」と言い換えていたことも話題になりました。
不倫はよくないことであるのは重々承知なのですが、それはさて置いて、この2人の言葉のセンスに唸らされた人は少なくなかったのではないでしょうか。
「センテンススプリング」は流行語大賞にも
2016年上半期のネット流行語大賞では「センテンススプリング」が金賞を受賞し、年間でも「センテンススプリング」と「文春砲」で特別賞を受賞しました。
ユーキャン新語・流行語大賞には、「センテンススプリング」、「ゲス不倫」、「文春砲」の3つがノミネートし、そのうち「ゲス不倫」は川谷・ベッキーのみならず他の有名人の不倫騒動も多くあり、10位入賞を果たしました。
「センテンススプリング」まとめ
2016年1月の川谷・ベッキーの不倫報道を皮切りに、週刊文春は次々と政治家や有名人のスキャンダルを報じ続け、5月までに甘利大臣の収賄疑惑、清原氏の覚せい剤所持による逮捕、宮崎議員の不倫報道、舛添都知事の政治資金問題がスクープされています。
そしてこの時期から、テレビのワイドショーは週刊文春によって暴かれた著名人を、さらに追撃するようになりました。
それによって辞任や活動停止を余儀なくされる人が続出、文春砲の威力のすさまじさは2017年も続きましたが、さすがに2018年半ばから失速してきているようです。
著名人のスキャンダルばかりに踊らされず、本当に大切な情報は何かということを見つめる時期に来たのかもしれません。「センテンススプリング」は、私たちにいろいろなことを教えてくれたのかもしれませんね。