幾久しくの意味とは
幾久しくの意味とは
- いつまでも久しく
- 行く末長く
ドラマや映画のシーンで聞いたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。招待状や御礼状のあいさつ文としても使われます。また、最近は手紙を書くことも減りましたが、手紙の結びの文としていつまでも受け継いでいきたい美しい日本語です。
結納の口上でも必ず使われる言葉です。結納品を贈る側と、受け取る側がどちらも「幾久しく」と、2人の門出を祝うのです。両家の親心がギュッと詰まった佳き言葉ですね。
幾久しくの使い方
結婚式や結納の場合
- 幾久しくお幸せに。
- 幾久しくお納めください。
- 幾久しくお受けいたします。
- 幾久しくよろしくお願いいたします。(結びの口上として使います)
- 幾久しくご指導ご懇情賜りますようお願い申し上げます。
- 幾久しくご厚誼を賜りたくよろしくお願いします。
- 幾久しく健やかにお過ごしくださいませ。
- 幾久しく幸多かれとお祈り申し上げます。
- 幾久しくお付き合いをお願いします。
幾久しくのNGな使い方
いつまでも末長くという意味から、お祝い事やおめでたい印象を受ける「幾久しく」を、マイナスイメージで使ってはNGです。
- 幾久しく入院している
- 別れてから幾久しい
幾久しくの類語
- 末長く
- いつまでも
- 永遠に
- 千代に
- とこしえに
幾久しくの「幾」とは
幾「いく」の意味とは
- 数量の不明、不定の意。どれほど。…「幾人/どれほどの人数、何人か」「幾日/かなりの日数、いくにち、不定の日付」「幾許/数量・程度の不明・不定なことをいう語。どれほど」
- 数量の多い意や、長い年月を表す(接尾語を付けて名詞、副詞を作る)…「幾千万/数千とも数万ともはっきりしないが、非常に多くの不定の数」「幾重/多くの物が重なっている、いくつかの物が重なっていること」「幾千代/どれくらい多くの年代、非常に多くの代」
- 比較的小さな数を問う語。いくつ…「幾何/数量、程度が多くないことを表す」
- 少しづつ、それとなく…「幾諫(きかん)/それとなく相手の感情を傷つけないように穏やかにいさめること」
- 細かいきざし…「幾微/表面には表れない微妙な事情、機微」
- こいねがう…「庶幾/ひたすら望み願うこと」
幾久しくの「久しい」とは
- 時が長く経っていること
- しばらくぶりであること…「久しぶり」「久々」
- 時間がかかっている…「年久に」
- 昔からのこと…「久しい客」
- 永久:時間的に無限に続くこと
- 耐久:長時間耐えること、長く持続すること
- 恒久:永く変わらないこと