「そんな装備で大丈夫か」とは?意味や使い方を元ネタを含めてご紹介

「そんな装備で大丈夫か(そんなそうびでだいじょうぶか)」とは、ビデオゲーム作品『El Shaddai』に登場するキャラクターである「ルシフェル」のセリフです。2010年代の一時ネットを中心に大きな話題になったこのセリフの使い方や元ネタを解説します。

目次

  1. 「そんな装備で大丈夫か」とは
  2. 『エルシャダイ』とは
  3. 「そんな装備で大丈夫か」の元ネタ
  4. 「そんな装備で大丈夫か」の構造
  5. 「そんな装備で大丈夫か」の使い方

「そんな装備で大丈夫か」とは

そんな装備で大丈夫かの元ネタは、ビデオゲーム作品である『El Shaddai - エルシャダイ - (El Shaddai Ascension of the Metatron) 』にあります。

本作に登場するキャラクターである「ルシフェル」が、主人公の「イーノック」に対してこのセリフを発しました。対してイーノックが大丈夫だ、問題ない」もしくは「一番いいのを頼む」と受ける一連の流れが、2010年代初頭に「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」を中心に大流行しました。

これにより「そんな装備で大丈夫か」は2010年度ネット流行語大賞年間大賞金賞(1位)を受賞しています。

『エルシャダイ』とは

El Shaddai - エルシャダイ - (El Shaddai Ascension of the Metatron) 』は「PlayStation 3」および「Xbox 360」用ソフトとして、2011年4月28日にリリースされました。

3Dアクションゲームでありながら横スクロールとクオータービューを行き来するゲーム性、古典に想を得ながら現代や遠未来の要素を入れ込んだ世界観、アーティスティックなヴィジュアル、そして何よりシュールなセリフ回しなどがきっかけになり、発売前から大きな話題となった作品です。(日本ゲーム大賞フューチャー部門を受賞)

本作はカプコンで『大神』や『デビルメイクライ』の制作に関わったスタッフを中心に開発され、当初は第2作、第3作の構想もあったそうです。しかしながら、その後開発スタジオは閉鎖、また発売された本作の売り上げが振るわなかったこともあり、続編開発やメディア展開は大きく縮小されることになりました。

現在での評価は、リーマンショックや東日本大震災による混沌とした時代に突如現れ出た、キテレツな一作といったところなのではないでしょうか。

「そんな装備で大丈夫か」の元ネタ

「そんな装備で大丈夫か」の初出は、2010年に公開された『El Shaddai - エルシャダイ -』のPV「ルシフェル編」となります。本PVは6月の「E3(アメリカの巨大ゲームイベント)」および9月の「東京ゲームショウ」で公開されて以降大きな話題となりました。

「そんな装備で大丈夫か」の構造

「そんな装備で大丈夫か」からつながる一連の流れは、「前振り→ボケ→ツッコミ」および「反復」というお笑いにおける典型的な構造を持っていると言えるでしょう。

PVの中で「そんな装備で大丈夫か」は2度使われています。その2度の間に、イーノックの短絡的な受け答えである「大丈夫だ、問題ない」というセリフが挟まるのですが、これはお笑いでいう所の「ボケ」に当たります。

ルシフェル

(大天使)

そんな装備で大丈夫か?(前振り)

イーノック

(不死身の人間)

大丈夫だ、問題ない(ボケ)

この後、イーノックは自らのボケを回収するべく、「そんな装備」を身にまとった状態で敵の袋叩き(ツッコミ)にあいます。

続く「神は言っている、ここで死ぬ運命ではないと」のパートは「ゲームオーバー」や「リプレイ」をゲームデザインとして盛り込んだ本作の特徴を示すと同時に、「反復」構造のきっかけともなっています。

ルシフェル

(大天使)

そんな装備で大丈夫か?(2回目)

イーノック

(不死身の人間)

一番いいのを頼む(結論)

この場合ルシフェルのセリフは「そんな装備で大丈夫か」ではなく「だから言っただろう」などといったものでも通用したはずですが、あえて同じセリフ、同じ映像を使うことによって「反復」の面白みが生まれてきています。

結果一番いい装備を手にいれることが出来、意気揚々と敵を倒すイーノックの姿がどこかおかしく見えるのも、「そうは言ってもあなた、一回失敗したよね(笑)」という了解があるからでしょう。

「そんな装備で大丈夫か」の使い方

「そんな装備で大丈夫か」は2010年代初頭におけるネットの流行語なので、今となっては当時を知る人同士で盛り上がる以外には使いにくいかもしれません。

しかし、上で見た通りこのセリフから始まる一連の流れは「ボケとツッコミ」および「反復」という笑いの基本構造を駆使した普遍性のあるものなので、日常のユーモアに組み込む方法を考えてみるのも一興かもしれません。

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