「かたぎ」とは?意味や使い方を元ネタを含めてご紹介

「かたぎ」という言葉を聞いたり、見たりしたことはありますか。日常的に見かける言葉ではないので、知らない人が多いかもしれません。聞いたことがある人も正しい意味を知っていますか。ここでは、「かたぎ」の意味や使い方を紹介したいと思います。

目次

  1. 「かたぎ」とは
  2. 「極道」とは
  3. 「極道用語」

「かたぎ」とは

「かたぎ」という言葉を聞いて、何を思い浮かべる方が多いでしょうか。「極道」が真っ先に頭に浮かびますかね?

Vシネマなどで耳にすることが多いです。「かたぎの人に迷惑をかけちゃいけねえ」といった感じで使われていました。この場合の「かたぎ」を漢字で書くと、「堅気」となります。実際のところ、「かたぎ」には、いろいろな意味があるので一つずつ紹介していきます。

「形木(かたぎ)」

「形木」とは「物の形を掘った板」「版木」などの意味があります。漢字の意味のままで形を掘られた木です。布の染め付けなどを行うために用いられます。「手本、規範、形」という意味で使われることもあります。

「気質(かたぎ)」

「職人気質(しょくにんかたぎ)」という言葉を聞いたことはあると思います。その場合「気質」の漢字が用いられます。「その身分に特有な、気風・性格」という意味です。

「気質(きしつ)」とは意味が少し違います。個人の気風や性格を表す場合は「きしつ」、集団の気風や性格を表す場合は「かたぎ」と表現するようです。

「気質」の語源は「形木」です。布の染め付けを行う「形木」の職人に特有の気質や気風があったため、転じて「気質」を「かたぎ」と呼ぶようになったようです。「かたぎ」という語感からもかたいイメージが伝わってきます。

「堅気(かたぎ)」

「堅気」とは「まともな職業に就いている人」、「性格が固い人」という意味です。主に極道社会で使われている言葉で、極道社会に身をおいていないまともな社会の人間に使います。まともな仕事、つまり、堅い仕事に就いている人という事で「堅気」という漢字が使われているようです。

「堅気の人に迷惑をかけてはいけない」
「極道をやめて堅気になります」

といった使われ方をします。

「極道」とは

「極道」と聞いて、良いイメージを描く人は少ないのではないでしょうか。ゲームなどの影響で「極道」にある種の憧れを抱いている人も中にはいるかもしれません。

実は、「極道」とは仏教用語で、仏法の道を極めたものという意味です。(本来は現在の人が抱いているイメージとは真逆だったかもしれません。)高僧に対して極道者と呼ぶなど、良い意味で使われる言葉だったものが、江戸時代頃から徐々に逆の意味で使われ始めたようです。

「極道用語」

「かたぎ」に関連していくつか極道用語を紹介したいと思います。

「足を洗う」

「足を洗う」とは、「極道社会から抜け、別の社会に行く」という意味です。堅気になることだと思いがちですが、必ずしも堅気になることを指してはいません。例えば、問題を起こした極道が、テキヤから足を洗って博徒(ばくと)になるケースもあります。

「絵図を画く」

「絵図を画く」とは「計画や謀略を立てる」という意味です。「この絵図を画いたのは、誰だ」といった感じで使われます。Vシネマなどではおなじみの言葉です。

「兄弟」

「兄弟」とは極道社会における疑似血縁関係の一つです。同じ組織の人間が関係を強めるたり、上下関係を明確にしたりするために結ばれることが多いです。「兄弟」にもさまざまな種類があり、「五分の兄弟」や「五厘下がりの兄弟」などがあります。別の組織のものとも、友誼(ゆうぎ)関係や利害関係で結ばれることもあります。

「鉄砲玉」

「鉄砲玉」とは、言ったきり帰ってこない人間を鉄砲の玉に例えた呼び方です。極道社会では、敵対組織に対して挑発を行い抗争のきっかけを作るために「鉄砲玉」が使われます。多くの場合は殺されることで役目を終えます。近年では敵対組織のトップを襲うためのヒットマンを、呼ぶ場合にも使われます。


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