「月下氷人」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「月下氷人(げっかひょうじん)」という言葉をご存じですか?初めて目にする方も多いのではないでしょうか。「月の夜、氷の上にたたずむ」ような美しい光景が浮かびますが、実は意外な意味のある言葉です。今回は、「月下氷人」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「月下氷人」とは
  2. 「月下氷人」の語源
  3. 「月下氷人」の例文と使い方
  4. 「月下氷人」の類語
  5. 「月下氷人」と似た言葉

「月下氷人」とは

皆さんは、「仲人(なこうど)」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。意味は、「結婚の仲立ちをする人」です。結婚をする本人同士はもちろん、両家の間も取り持つという、重要な役割を担います。

「月下氷人(げっかひょうじん)」とは、この「仲人」の別称です。漢字の並びからは、なかなか想像がつかないかもしれませんね。

ちなみに、「仲人」をきちんと立てる結婚は、現代ではごく珍しいことのようです。昔のように、決められた家同士ではなく、恋愛結婚が主流になってきたことなどが理由として挙げられています。

「月下氷人」の語源

「月下氷人」という言葉は、中国の故事が語源です。『続幽怪録(ぞくげんかいろく)』の「月下老人(げっかろうじん)」と『晋書(しんしょ)』の「氷人(ひょうじん)」という二つの物語が合わさり、「月下氷人」が生まれました。それぞれの物語を簡単にご紹介します。
 

「月下老人」
唐(とう:中国の王朝)の葦固(いご)という青年がいた。ある月夜に、青年は縁を結ぶという老人に出会った。その老人は、青年の将来の妻を予言し、14年後に予言は的中した。
 
「氷人」
晋(しん:同上)の令孤策(れいこさく)という役人がいた。役人は、自分が氷上にいて、氷の下にいる人と話をするという夢を見た。それを占い師に話すと、「結婚の仲立ちをする前兆だ」と言われ、後に本当に仲人をすることになった。

「月下氷人」の例文と使い方

  • 両親は職場恋愛を経て結婚した。月下氷人は、二人が慕う上司だったという。
  • 彼女とは来年に結婚を考えているが、月下氷人は誰にお願いしようか。
  • 早く結婚したい。月下氷人が現れて、いい人を紹介してくれたらいいのに。

このように、「月下氷人」は「仲人」という限定された意味で使われていることがわかります。日常生活で滅多に登場しない言葉です。しかし、会話でさらりと「月下氷人」を使ってみると、「それはどういう意味?」と相手に聞かれ、盛り上がるかもしれません。

「月下氷人」の類語

  • 媒酌人(ばいしゃくにん)
こちらも「仲人」という意味です。厳密には、「仲人」は式の当日だけでなく、準備から結婚後まで仲を取り持ちます。対して、媒酌人は当日の挙式や披露宴で、夫婦のサポートを行います。
 
  • 縁結び(えんむすび)
男女の縁を結ぶこと、結婚させること、という意味です。島根県の出雲大社(いずもたいしゃ)は、縁結びのご利益があるということで有名です。

「月下氷人」と似た言葉

最後に、「月下氷人」と似た言葉をご紹介します。意味は全く違いますので、うっかり書き間違えないように注意しましょう。

「月下美人」という花

「月下美人(げっかびじん)」とは、サボテン科の植物のことです。茎は多肉質で、3メートル以上になるものもあります。夏の夜、純白で大輪の、香りのよい花を咲かせます。育て方が難しく、うまく花を咲かせられたとしても、年に3、4回ほどしか見られないようです。

また、「姫月下美人」という種類もあります。こちらの花は、夜に開花してもすぐにはしぼまず、翌日の日中まで見ることができます。さらに、「月下美人」と「姫月下美人」を掛け合わせた、「満月美人」という種類もあります。

「月下氷姫」というユニット名

『アイドルマスターシンデレラガールズ』というソーシャルゲームがあります。その中に、「鷺沢文香(さぎさわふみか)」と「藤原肇(はじめ)」という二人の女の子が登場します。その二人が組んだユニット名を、「月下氷姫(げっかひょうき)」といいます。

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