「ハレルヤ」とは?意味や使い方をご紹介

みなさんは「ハレルヤ」ということばをご存知でしょうか。歌のタイトルやお店の名前などで聞いたことがある方もいるかもしれませんね。でも「ハレルヤ」の本当の意味ってなんでしょうか。また、どのように使われているかも合わせてご紹介したいとおもいます。

目次

  1. 「ハレルヤ」とは?
  2. 「ハレルヤ」の類語・同意語
  3. 「ハレルヤ」の使い方
  4. 音楽のテーマとしての「ハレルヤ」
  5. おわりに

「ハレルヤ」とは?

ハレルヤはヘブライ語で「主を賛美せよ」という意味です。ユダヤ教の賛美の言葉に由来します。英語では "Hallelujah"と書きます。「ハレル(ほめたたえよ)」+「ヤー(神の名ヤハウェの短縮形)」で「ハレルヤ」といいます。キリスト教の聖典である聖書の中では、旧約聖書では「詩篇」に、新約聖書では「ヨハネの黙示録」に出てくることばです。

「ハレルヤ」の類語・同意語

ラテン語ではHの発音が無声のため「アレルヤ」と発音します。ラテン語にルーツを持つイタリア語やスペイン語、ポルトガル語でも「レルヤ」といいます。日本語では「レルヤ」という発音が一般的ですが、日本のカトリック教会の典礼では「アレルヤ」ということばを使用します。

正教会(日本正教会)では、「アリルイヤ」と発音します。これは中世以降のギリシャ語や教会スラヴ語の反映です。

以上のように発音は違っても、どの言葉も「主を賛美せよ、ほめたたえよ」という同じ意味です。

「ハレルヤ」の使い方

ユダヤ教にルーツをもつことばですから、本来の意味のまま使われるのは、やはり宗教的な行為においてといえるでしょう。もともとは、イスラエルの神殿で会衆とともに聖書の詩篇を賛美する時に、祭司が会衆に呼び掛けたことばと言われています。現在でもキリスト教の宗教行為や讃美歌の中で、神をほめたたえることばとして使用されています。

キリスト教徒が多い国では、大きな喜びや、驚き、感動など、感嘆を表すことばとして日常会話でも使用することがあります。日本語でなら「やったあ!」とか「すごい!」「すばらしい!」ということばにあたります。必ずしもキリスト教徒だけが使っているというわけではなく、他教徒でも使用します。

音楽のテーマとしての「ハレルヤ」

もともと聖書の中の「詩篇」という、歌唱を伴う詩集にも記載されていることばであり、現代でも「ハレルヤ」というタイトルを掲げた名曲が多数あります。その中から2曲をご紹介します。

「ハレルヤ コーラス」メサイア 第二部より ヘンデル

あの「ハーレルヤ、ハーレルヤ!」と歌う明るい響きを、だれでも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。アメリカではクリスマス・イブの、日本では合唱コンクールや卒業式の定番曲でもあります。実はこの「ハレルヤ コーラス」というのは通称で、もともとはメサイア第二部の最終曲で「ハレルヤ」という曲です。合唱曲としてあまりに秀逸なため通称がついたそうです。作者のヘンデルは、聖書の「ヨハネの黙示録」19章6節に霊感を得てこの曲を作曲したといわれています。

コンサートでよくみられる「スタンディングオベーション(観客総立ち)」は、1743年にこの曲がロンドンで初めて演奏された際に、国王ジョージ二世が曲の途中で起立したことに由来すると言われています。現在は史実ではないと言われていますが、実際にコンサートでこの曲を鑑賞すると思わず立ち上がって拍手をしたくなること請け合いです。

「ハレルヤ」 レナード コーエン

カナダ出身の小説家、詩人、シンガーソングライターのレナード コーエンの名曲で、1984年にリリースした "Various Positions" に収録された一曲です。ボブ・ディランやジョン・ケイル、ジェフ・バックリーら多くの著名な歌手によってカバーされています。あまりにカバーされすぎて、コーエン自身が生前に、「カバー禁止令」を検討したなんていう逸話も残っています。カバー曲の中には歌手に合わせて歌詞がアレンジされているものも多数あり、中にはタイトルと曲はそのままで歌詞を完全に変えて讃美歌として使用しているものもあります。

ユダヤ教徒の家庭に生まれ育ったコーエンによるこの曲は、旧約聖書の物語にインスピレーションを得ていますが、いわゆる讃美歌として作られた曲ではありません。聞き手によって様々な解釈ができる歌詞とシンプルで美しいメロディーが、長く愛される秘密なのかもしれません。

おわりに

いかがでしたか?日本では「ハレルヤ」というと、アイドルグループの曲のタイトルだったり、語感を生かしたまま漢字を加えてお店の名前として使用されていますが、実はかなり宗教的なことばなのです。

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