「走馬灯」とは?意味や使い方をご紹介

「走馬灯」という言葉は、どなたも本やテレビなどで一度は目にされたことがあると思います。しかし実物をご存じの方は意外に少ないかもしれません。「走馬灯」とはそもそも何でしょうか。今回は「走馬灯」という言葉の意味や使い方をご紹介しましょう。

目次

  1. 「走馬灯」の意味
  2. 「走馬灯」という言葉の使い方
  3. 「走馬灯」を使った例文
  4. 「走馬灯」の英語表現
  5. 「走馬灯」のまとめ

「走馬灯」の意味

「走馬灯」という言葉は名詞で、「そうまとう」と読みます。これは別名では「回り灯籠(まわりどうろう)」とか「舞灯籠(まいどうろう)」などとも呼ばれるものです。

「走馬灯」は円筒状の灯りの一種です。紙や布でつくった外側の大きな円筒と、絵柄などが描かれた内側の小さな円筒の「二重構造」になっていて、真ん中にはろうそくを立てます。ろうそくの火が上昇気流となり、内側の円筒がくるくる回ると、そこに描かれた絵などの模様が影絵となって、動きながら外側の円筒にほのかに映し出される仕組みです。

中国が発祥とされる飾り用やおもちゃの灯りで、人や馬などの影絵がまるで走っているように見えることから、「走馬灯」という呼び方が一般に定着したようです。

「走馬灯」という言葉の使い方

「走馬灯」は江戸時代には、夏の夜の娯楽としても親しまれたそうで、俳諧でも夏の季語とされています。走馬灯や回り灯籠は、今でもお盆の飾りなどに見ることができます。

暗い宵闇の中、ろうそくの暖かい光の中にぼんやりと浮かぶ影絵が、くるくると回って動く様子は、大変趣があって幻想的なものです。実際には、円筒に描かれたいくつかの同じ絵が繰り返し映し出されているだけなのですが、まるで影絵のアニメーションのように、出来事が次々と移り変わっていくようにさえ見えます。

この様子から、「走馬灯」は「過去の思い出が、フラッシュバックのように人の脳裏に次々と蘇ってくる」ことの比喩にも用いられるようになりました。主には「記憶が走馬灯のように蘇る」などと使います。

「走馬灯」を使った例文

「走馬灯」を前述のように比喩的に用いる表現の例文としては、次のようなものが挙げられます。日常会話ではあまりないものの、小説やドラマなどではしばしば目にする言い方だといえます。
 

  • 人生は走馬灯のように速く行き過ぎるものだ。
  • 卒業式で校歌を聴いていると、三年間の思い出が走馬灯のように駆け巡ります。
  • その一瞬、あの忌まわしい記憶の数々が、走馬灯のように頭の中に映し出された。

「走馬灯」の英語表現

まず日本の「走馬灯」や「回り灯籠」自体を指す表現としては、「a revolving lantern」となります。この語を使って、日本語の「走馬灯のように記憶が蘇る」を直接的に英訳すると、「Memories came like a revolving lantern.」などとなるでしょうが、あまり適訳とはいえないようです。

「思い出が次々と去来する」という言い方を表現するには、

・Many images came and went in my mind's eye.

といった一文のほうが適切でしょう。このほか日本語の「走馬灯のような」に近いイメージを表す英語としては、「kaleidoscopic(万華鏡のような)」「ever-changing(連続的に変化する)」などが挙げられます。

「走馬灯」のまとめ

「走馬灯」や「回り灯籠」は、昔の日本の家庭では、お盆の法事などの際に仏壇のそばでよく見かけたものですが、今では核家族化や少子化が進み、こうした風景もあまり少なくなったかもしれません。

それにしても「人は死ぬ間際に、人生のすべての場面が走馬灯のように目に映る」という話を皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。脳や心理学の研究者によると、人は予想外の命の危険にさらされると、脳が防御的な特殊な反応を起こし、記憶や未来の自分などが洪水のようにフラッシュバックする現象が、実際にあり得るのだそうです。

「心霊現象や臨死体験も脳の仕業」だという専門家もいますし、「走馬灯」という言葉には人の脳の奥深さも感じさせられます。

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