「垢抜ける」とは?意味や使い方をご紹介

SNSが盛んに使われているこの頃では、「垢(あか)」を「アカウント」の略語として使うことがあります。しかし、「垢抜ける」という慣用句の「垢」の意味はこれとは別です。この記事では、「垢抜ける」意味や使い方を類語も含めて紹介します。

目次

  1. 「垢抜ける」とは
  2. 「垢抜ける」の使い方
  3. 「垢抜ける」の類語

「垢抜ける」とは

「垢抜ける」の意味

「垢抜ける」(あかぬける)とは、「見た目や所作、演技などが洗練されている」ことです。現在の状態が粋(いき)であることを表す場合と、それまで野暮ったかったものが時間を経て洗練されたという状態の変化を表す場合とがあります。

「垢」と「抜ける」の意味

「垢抜ける」は「垢」と「抜ける」の2語から構成されています。「垢」にはいくつかの意味がありますが、ここでは、汗や脂、ほこりなどが混ざって皮膚に付くよごれのことです。

また、「抜ける」にも複数の意味がありますが、ここでは、付いていた物が離れることを指します。

「垢抜ける」の語源

「垢抜ける」の語源は諸説あります。ひとつは、「垢などのよごれが落ちてきれいになっているさま」から転じて、「洗練されておしゃれな雰囲気になる」という意になったとする説です。

また、田舎くさい、素人くさいというとき「臭い」を「垢」に見立てて、「臭いが取れてさっぱりするさま」を「垢抜ける」と言うようになったという説もあります。

しかし、「垢」は、「抜ける」よりも「落とす・擦る」などにつながるのが一般的ですね。そのため、見た目や趣味、性質などが洗練されたものになることを表す「灰汁(あく)が抜ける」の音が変化して、「垢抜ける」になったのではないかという見方もあります。

「垢抜ける」の使い方

  • 都会での生活が長いためか、野暮ったかった彼女の装いもずいぶん垢抜けている
  • 久しぶりに会った同級生の中には、垢抜けずに当時の面影を残している人もいた。
  • この劇団の演出家は、垢抜けた演出をすることで有名だ。

「垢抜ける」の類語

「灰汁が抜ける」

上でも触れたとおり、「灰汁が抜ける」とは、「見た目や趣味、性格などのいやみやあくどさがなくなってすっきりするさま」を指します。

このフレーズの中の「灰汁」は、「しつこさやどぎつさなどがあってなじみにくい性質」という意味です。ひと癖ある人のことを「灰汁の強い人物」と言いますが、このときの「灰汁」と同じです。

[例文]

  • 彼女は社会に出てから灰汁が抜けて穏やかになった。
  • 彼の作品は、後期になるにつれて灰汁が抜けたデザインになっていった。

「スマート」

スマートフォンやスマート家電というときの「スマート(smart)」は、電子機器が組み込まれていることを指します。

このほかにも、「スマート」には、「行動などがきびきびしているうえに洗練されていること」「服装などが洒落(しゃれ)ている様子」という意味があります。「垢抜ける」と共通するのは、このような洗練されているさまです。

[例文]

  • 彼の接客はとてもスマートで、見習う点が多い。
  • このカフェのインテリアはとてもスマートだ。

「モダン」

モダン(modern)」とは「現代的であってかつ今風で洒落ていること」です。辞書において「垢抜ける」の意味には、現代的とは明示されていませんが、気がきいている、洗練されているという点は「モダン」と似ています。

[例文]

  • 祖母は今でも若々しいが、祖父が出会った頃の祖母もモダンなお嬢さんだったそうだ。
  • 彼の新居はこの地域ではモダンな建物として有名です。

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