「茫然」とは?意味や使い方を例文も含めてご紹介

誰しも一度は、予想もしなかった出来事にてくわして「茫然」(ぼうぜん)とした経験があるのではないでしょうか。「呆然」という字も使いますが、いったいどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、「茫然」という言葉の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「茫然」の意味
  2. 「茫然」の使い方・例文
  3. 「茫然」の類語

「茫然」の意味

「茫然」(ぼうぜん)という言葉は、大抵は同じ読みの「呆然」と同じように用いられ、「気抜けしてぼんやりとしたさま」「あっけにとられるさま」という意味があります。

また、「呆然」にはない「茫然」独自の意味として、「広大なさま」「取り留めのないさま」「判然としないさま」という意味もあります。上の意味に比べるとあまり使用頻度は高くありませんが、覚えておきましょう。

「茫然」の使い方・例文

予想だにしなかった事態で出くわした時や、思いもよらぬ心理的衝撃を受けた時、人は平常の思考力や判断力を失って「茫然とする」ことがあります。

その状態では「茫然とする」以外に何もできないことが多く、「茫然と立ち尽くす」であるとか「茫然と〇〇し続けた」、「茫然自失」(意味:あっけにとられて我を失う)といった表現もよく使われます。

また、あまり使用頻度は高くないものの、「茫然たる空」のように、人間の心理以外にも、広く大きな景色や、まとまりがなく判断がつかない様子についても「茫然」を使えることを覚えておきましょう。

例文:心理状態

  • 彼女のあまりにも奇怪な言動を受けて、私は一瞬茫然としてしまった。
  • 電話で恐るべき知らせを受け取った母は、受話器を耳に当てたまま茫然と立ち尽くした。
  • 災害のあと、変わり果てた故郷の姿を、少年は茫然と見つめ続けた。
  • 腹心の部下に辞表を突き付けられた社長は茫然自失して、何も言葉を発することができなかった。

例文:物の様子

  • 夜明け前、天地は茫然として、すべてのものの境目が曖昧だった。
  • 船の舳先に立って、茫然たる海を眺めていると、自分の存在がひどくちっぽけに思えてくる。

「茫然」の類語

  • ぼんやり
  • ぼうっと
  • きょとんと
  • 上の空(うわのそら)
  • 唖然(あぜん)
  • 開いた口が塞がらない


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ