「不義理」とは?意味や使い方をご紹介

「不義理」(ふぎり)という言葉をご存知でしょうか。あなたにも、誰か縁ある人へ「不義理」を働いてしまった記憶があるかもしれません。「義理」の意味も含めて確認しておきましょう。ここでは、「不義理」の意味や使い方を、類語や英語表現も含めてご紹介します。

目次

  1. 「不義理」の意味
  2. 「不義理」の使い方
  3. 「不義理」の類語
  4. 「不義理」を英語で言うと?

「不義理」の意味

「不義理」(ふぎり)とは、「義理を欠くこと」という意味で、特に「金品の返済を怠(おこた)ること」を言います。

義理」とは、物事の正しい筋道(道理)や、人として踏み行うべき正しい道のことを言い、その中でも、社会的関係や体面のために、いやでも務めなければならない行為や物事という意味があります。

借金のように、人に返すべき金品を返さない怠慢は、交際上の最低限のルールを破り、「義理」を欠く行為、すなわち「不義理」と言われるものの代表的行為と言ってよいでしょう。

「不義理」の使い方

世に「人として、してはならないこと」は多数ありますが、その中でも「不義理」は、対人関係における道義に外れた行い、不平等な振る舞い、金を借りたまま返していないこと、を指して使われることが多いです。

「義理/不義理」は、法律ように必ずしも客観的に明文化可能なかたちの「決まり事」であるとは限らず、個々人のあいだの「信頼関係」や暗黙の「了解事項」、あるいは人間としての「良心」を前提として成立するものであることも珍しくありません。

ただ、そうであるがゆえに「義理」は「誰かに言われなくても守るべき道徳観」として重視される傾向にあります。したがって、「不義理な行い」は、(もし故意でなかったとしても)道徳的にあまり良い目では見られないでしょう。

例文

  • 彼には不義理があって、こちらから頼みごとをするのは忍びない。(返していない金がある)
  • いつも五人で遊んでいた仲なのに、今度の旅行にあの子だけのけ者にするなんて、不義理もいいところだ。
  • これまでさまざまな方面へ不義理を重ねてきた身の上だから、世間様に見せる顔がない。
  • 主人を検察へ告発したことを不義理だという人がいるが、私は人道的に正しい行いをしたと信じている。
  • 取引相手に、約束の時間に待ち合わせ場所へ行けなかったことの不義理を詫びた。

「不義理」の類語

「不義理」とは、簡単に言えば「人道・道徳・道義に反する」ということですから、「不義」「非道」などのほか、「非誠実」であるとか「義理が立たない」「モラルに反する」「信義に反する」などが類語たりうるでしょう。

もっと個人的な言い方であれば、「自分のやり方/考えに反する」であるとか、「友情/信頼/絆に背を向ける」などと言っても良いかもしれません。

「不義理」を英語で言うと?

「不義理」を英語で言いたい場合、何をもって「義理が守られた」とするか、どのような行いによってそれが破られたかに注目して選ぶ単語を変えましょう。

例えば、借金返済を果たすべき「義務」(duty)と考えれば、「fail in his duty」で「不義理」の意を表せますし、「faill to pay back his debt」(負債を返さない)のようにより具体化しても良いでしょう。

他にも、「正直でない、嘘をついた」ことを不義理と言うなら「dishonest」、「正義を行わなかった」なら「injustice」、恩知らずなら「ingrateful」、信義がないというニュアンスなら「lack of good faith」などでも通用します。

例文

  • He has not fulfilled his duty to me, so he can't go against me.(彼は私に不義理をしている〔義務を果たしていない〕ので、私には逆らえないのさ)
  • My friend laughed and forgave me for the injustice of failing to keep my promise.(約束を守れなかった不義理を、友人は笑って許してくれた。)
  • He has been dishonest with various people, so he won't have long to go.(彼はいろいろな人に不義理を重ねているから、先は長くないだろう。)


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