「阿吽の呼吸」とは?意味や使い方をご紹介

「阿吽の呼吸」という言葉は日常でも使う言葉ですが、この「阿吽」とは何のことだかご存じですか。「阿」はともかく、「吽」という漢字はあまり馴染みがないかもしれませんね。この記事では、「阿吽の呼吸」の意味や使い方を類語も含めて解説します。

目次

  1. 「阿吽の呼吸」とは?
  2. 「阿吽の呼吸」使い方
  3. 「阿吽」とは?
  4. 「阿吽の呼吸」類義語

「阿吽の呼吸」とは?

「阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)」には、次のような意味があります。

  1. 二人以上の人で何か物事を一緒に行うときの、微妙なお互いの気持ちのこと。
  2. 1の気持ちがぴったり一致することや、一致するタイミングを的確につかむこと。

「阿吽の呼吸」使い方

  • 先日のバドミントンの世界大会で、ダブルスで優勝した二人は見事な阿吽の呼吸でピンチを乗り切っていた。
  • キッチンでは祖母や母たちが流れるように料理の準備をしている。阿吽の呼吸で、言葉にしなくても次に何をするかがわかっているようだ。
  • この間のライブで、バンドのリードギターがアドリブで演奏を始めたが、他のメンバーが阿吽の呼吸で合わせて観客を盛り上げていた。

「阿吽」とは?

「阿吽」の意味

「阿吽」には、次のような意味があります。

  1. 梵字(ぼんじ)の母音字12字のうち、最初の文字の「阿」と最後の文字の「吽」のこと。密教では、「阿吽」を物事の始まりと終わりを象徴するものとして位置づけている。
  2. 「阿形(あぎょう)」と「吽形(うんぎょう)」が一対になっている姿。仁王(におう)像や、神社の狛犬、沖縄のシーサーなどに見られる。
  3. 吐く息と吸う息の両方、呼吸のこと。
  4. 対比など、相対する二つのもののこと。

「阿吽の呼吸」は、2のような一対のものがぴったり呼吸を合わせる様子が表現されています。

「阿吽」と梵字

梵字は、梵語(ぼんご:サンスクリット語のこと)を表記するために使われた文字のことです。古代のインドで梵語を表記するために使われたブラーフミー文字と、それに類する文字を総じて言います。

ただし、現代では、7~8世紀より後に密教と関連して東アジアに広まった「悉曇文字(しったんもじ)」を指すことが一般的になっています。

「阿」と「吽」はそれぞれ、梵語の「a」と「m(hūṃ)」の音に当てた文字です。「阿」は、口を大きく開いて出す最初の音で、「吽」は口を完全に閉じて出す最後の音です。

そのため、仁王像などの「阿形」は口を開いていて、「吽形」は口を閉じています。

梵語(サンスクリット語)とは

「梵語」は、中国や日本におけるサンスクリット語の呼び名です。インドの伝承では、サンスクリット語は造物神ブラフマン(梵天)が作った言語であるというインドの伝承に由来します。

梵語は古代インド・アーリア語群に含まれる言語で、文学や哲学、宗教や学術などで広く使われました。ヒンドゥー教の礼拝用の言語に使われたり、大乗仏教のたくさんの経典などもサンスクリット語で書かれています。

また、現代でも、母語として話す人は少ないものの、インドでは憲法に定められた指定言語の一つです。

「阿吽の呼吸」類義語

以心伝心

以心伝心(いしんでんしん)」は、文字や言葉で表さなくても、お互いの心の内が理解できる様子を表します。読み下すと、「心を以て心に伝う(こころをもってこころにつたう)」となります。そのため、「心伝心」と書くのは誤りです。

出典は『禅源諸詮集都序(ぜんげんしょせんしゅうとじょ)』という禅宗の書です。禅宗で、言葉や文字で表現することのできない仏法の真髄を、師の心から弟子の心へと伝えることを「以心伝心」と言いました。

ここから転じて、「以心伝心」は、一般的に言葉や文字に頼らなくても心が通じることを言うようになりました。

つうかあの仲

「つうかあの仲」は、心が通じ合うことや、多くを言葉にしなくてもわかりあうことのできる間柄のことです。

語源には、「通過の仲」から来ているという説や、「つう」と言った相手に「そうかあ」と答えた(内容をすべて言わなくても何が言いたいのかが伝わった)ところから、という説などがあります。

息が合う

「息が合う(いきがあう)」は、何か物事を行う二人以上の人たちの気分や調子がぴったりと合うことです。「息」は呼吸のことで、そのタイミングが合うところから、このような意味で使われます。

呼吸が合うという点において、ここまで紹介した類語の中で「阿吽の呼吸」に一番近い言葉といえるでしょう。


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