「忘れる」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

「最近、物忘れが多くなってきた」という人が周りにいませんか。「忘れる(わすれる)」ことは誰にでもありますが、大切な約束を忘れると、仕事に限らず困ったことになりますね。忘却とか失念という類語もある「忘れる」について、意味や使い方を類語と一緒にご紹介します。

目次

  1. 「忘れる」とは
  2. 「忘れる」の使い方
  3. 「忘れる」の類語

「忘れる」とは

我々は、毎日の生活の中で覚えることがたくさんありますが、その一方で覚えたことを忘れてしまいます。この「忘れる」とは、どういうことなのでしょうか。「忘れる」の意味を挙げてみると以下のようにたくさんあります。

  1. 覚えていたことが、いつの間にか思い出せなくなる。記憶が消える。
  2. 何かに熱中したり、夢中になるあまり、ほかのことに気がつかずにいる。
  3. うっかりして物を置いてくる。
  4. (嫌なことなどを)意識して、思い出さないようにする。
  5. やるべきことをやらずにいる。

上記に挙げた意味を見ると、「忘れる」は、脳の記憶のメカニズムによるものと他の感情や行動などによって意識的にあるいは無意識的に「忘れる」というものに区別ができそうです。

また、忘れたもの(記憶)には、「きっかけがあると思い出す」ものと「きっかけがあっても思い出せない」ものに分類することができます。「きっかけ」は、見たり聞いたりするなどの記憶を喚起する刺激のことです。

「忘れる」の使い方

1の意味「記憶が消える」

仕事などで、備忘メモや付箋などを見て「思い出すもの」と「思い出せないもの」があったという経験のある人もおられるのではないでしょうか。そういう時に「忘れる」を使います。

【例文】

  • クライアントにメールの返信を忘れることがないように、パソコンに付箋を貼り付けている。
  • 転勤先で再会した以前の上司の名前を忘れていて、あきれられた。
  • クレジットカードのパスワードを忘れてしまった。

2の意味「熱中する」

仕事や趣味に集中したり、熱中したりして、ほかのことを思い出さないことがあります。そういう時に「忘れる」を使います。

【例文】

  • 新作のゲームに熱中していたら、時間のたつのも忘れ、気がついたら朝だった。
  • 展示された宝飾品のきらびやかな美しさに我を忘れて見とれていた。

3の意味「うっかりする」

ぼんやりしたり、不注意で物事を思い出さずにいるときにも「忘れる」を使います。

【例文】

  • 答案用紙にうっかり名前を書き忘れていた。
  • あれほど内緒だと言われていたことを忘れて、うっかり彼女に話して、大騒ぎになった。

4の意味「思い出さないようにする」

何かを覚えていても、あえてそれを思い出さないように振る舞うことがありますね。そういう時にも「忘れる」を使います。

【例文】

  • 上司から怒られて気が晴れないでの、カラオケで熱唱して忘れることにした。
  • 僕は、終わったことはクヨクヨしても始まらないので、忘れることにしている。

5の意味「やるべきことをやらない」

仕事や用事など、やるべきことを思い出さないこともあります。そのこと自体を覚えていなかったり、ほかのことに夢中になったり、うっかりしていたりと、1から3の意味と重なりますが、義務や責任があることや重要なことの場合に使います。

【例文】

  • 急いで家を出たら、戸締りを忘れたことに気が付き、引き返した。
  • 家賃の振り込みを忘れて、大家さんから催促の電話がかかってきた。
  • アポを忘れてクライアントを尋ねたら、担当者が不在だった。

「忘れる」の類語

「忘却」

「忘却(ぼうきゃく)」は、すっかり忘れてしまうことです。「却」には、~してしまうという意味があります。

「忘却」と聞くと、高齢者の中には、古いラジオドラマ『君の名は』の「忘却とは忘れ去ることなり」という有名なナレーションを思い出す人もあるのではないでしょうか。同じタイトルのアニメもありますが、内容は全く違うものです。

【例文】

  • 色褪せた古い写真を見て、忘却の彼方(かなた)にあった記憶が蘇った。
  • 嫌なことをいつまでも引きずらない忘却力は、ストレス社会には必要な能力の一つだ。

「失念」「度忘れ」

「失念(しつねん)」は、うっかり忘れることです。「失念」は、かしこまった言い方で、砕けた言い方をすると「度忘れ」になります。また、仏教用語で「失念」は、気分を散漫(さんまん)にして、善いことを忘れさせる心の作用を意味します。

【例文】

  • すみません。報告を失念していました。
  • 約束を度忘れして申し訳ない。


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