「唆す」とは?意味や使い方をご紹介

あなたは「唆す」の字を読めますでしょうか。どこかで聞いたことはあっても、このような字で表すことは知らない方もいるかもしれません。字の意味や使い方なども含め、この機会に知識を増やしておきましょう。ここでは、「唆す」の意味や使い方を類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「唆す」の意味
  2. 「唆す」の使い方
  3. 「唆す」の類語

「唆す」の意味

「唆す」は、<そそのか-す>と読みます。その意味は、「せかして行かせる」、あるいは「その気になるように、誘いすすめる」です。「嗾す」とも書きます。

「その気になるように誘う」だけであればよい意味でも使えそうですが、「唆す」は道義や常識に照らして「(他人を)悪いほうへ誘って導く」という意味合いがあることが大きな特徴です。よって、「良いことを唆す」というかたちで使うことはできません。

他人に不法行為を促すことを専門用語で「教唆」(きょうさ)と言いますが、この「唆」が、まさに「唆す」ですね。「嗾」の字を使う場合は、「けしかける」「扇動する」などの意味です。

「唆す」の使い方

「唆す」は、前述のとおり「悪いほうへ誘い導く」という文脈で使うことを留意しましょう。例えば、あなたが誰かから「これをしてはいけない」と何らかの禁止を言い渡されたとします。

あなたは当初こそ禁止事項を守るつもりでいましたが、そこへ第三者が近づいてきて、「ちょっとだけなら、禁止を破ってもいいじゃないか」と囁き、あなたの良心や理性を揺るがせたとします。これが「唆す」行為です。

一般的に考えて、「唆す」側は必ずしも悪意があるとは限らず、また自身の悪意を認めるとも限らないため、「私はあの人に唆されて、悪いことをしてしまった」と受身形で使われることが多い点も覚えておくと良いでしょう。

例文

  • その男は、街をうろついている若者たちを唆し、犯罪の片棒を担がせたと警察から容疑をかけられている。
  • 物の価値も知らぬ子どもが、父の書斎から書類を盗み出すなどという行為を働くだろうか。誰かその子を唆した者がいるのではないか。
  • 訪問販売の甘い文句に唆されて、祖母は、身の丈に余る高額な商品をいくつも買わされてしまった。
  • 身体の奥底から湧き上がる暗い感情に唆され、私は気づけば彼を殴りつけていた。(※自分自身の感情に対しても使える)

「唆す」の類語

働きかける

「働きかける」とは、「相手に自分の望む行動を起こさせるよう、積極的に活動する」という意味です。「勧誘する」や「誘導する」を、少しアクティブにしたイメージです。

「唆す」とは異なり、「問題解決を上層部に働きかける」のように、ポジティブなニュアンスで使用することができます。

【例文】:ソーシャルネットワークが発達した現代では、個人でも世の中全体へさまざまな物事を働きかけていくことができる。

誘惑する

「誘惑する」は、誘い惑わすと書く通り、相手の理性や良識に訴えるのではなく、迷わせて悪い道に引き込むという意味です。

「唆す」と似ていますが、「唆す」が相手がその気になるようにすすめて行動させるニュアンスが強いのに対し、「誘惑する」は自分の価値観に誘い込むニュアンスが強めです。また、性的魅力で惑わすという意味で使われることが多いのも特徴です。

【例文】:自分の部屋には漫画やテレビなど誘惑するものが多いので、図書館で受験勉強する。

水を向ける

「水を向ける」とは、相手の関心をある方向へ向けるよう誘い込むことや、暗示を与えて様子をさぐることを意味する成句です。霊的儀式の際、巫女(みこ)がに霊的存在にむかって水を差し向けたことに由来します。

「唆す」ほど積極的ではなく、試しに刺激を与えて反応を見てみるといった使い方もできます。しかし、「水を向ける」行為の裏には、相手に少なからず同調をうながす意図が存在することが大半です。

【例文】:彼は引っ込み思案な性格で、先生に水を向けられるまで何も話さなかった。


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