「合理的」とは?意味や使い方をご紹介

仕事の場面で「合理的に考えよう」とか「合理的な説明」といった言い回しを聞くことがあるかもしれません。漢字から推測すると「合理」は、「理(理屈)」に「合」うという意味が読み取れます。この記事では「合理的」の意味や使い方を詳しくご紹介します。

目次

  1. 「合理的」の意味
  2. 「合理的」の使い方
  3. 「合理的」の類語

「合理的」の意味

「合理的(ごうりてき)」とは、①道理や理屈にかなっているさま②物事を能率的に無駄なく進めているさま、という意味です。

合理」は、道理や理屈にかなっていること、論理的に正しいことを指します。ここでの「」は、名詞などの後ろについて形容動詞の語幹を作り、「~のような、~について、~に関する」といった意味を表します。

筋の通った考えや正論、あるいは論理に基づいて、スマートに物事を進めるイメージですね。感情に左右されないような、どこか機械的な印象もあるかもしれません。ムリムダ・ムラがないことも「合理的」と言えるでしょう。

「合理的」の使い方

「合理的」の二つの意味は、全く別個のものではなく、互いに相関関係があり、意味が重なったり、他方の意味を含んだりして使われることもあります。

「合理的な解決」を例に挙げてみましょう。この場合、関係者が納得できる筋道の通った理由や方法による解決と、効率的・スピーディな解決、どちらの意味にも受け取ることができますね。前者であれば上記①、後者であれば②の意味で「合理的」が使われています。

さらに、当事者のとらえ方によって、①か②のどちらかで解釈していることもあれば、両方の意味合いで解決と考える場合もあります。

①道理や理屈にかなっているさま

①の意味での「合理的」とは、相手が納得するような、きちんとした理由を説明できる様子です。人の様子、あるいは物事の状態が不自然であったり、論理的に説明できなかったりするときには「合理的でない」とか「非合理的だ」と否定されることがあります。

【例文】

  • 普段、会社帰りに寄り道など一切しないという彼が、通勤経路から大きく外れた場所にいた合理的な理由が説明できない。
  • 人間の行動や考え方は感情に支配されるところも多いため、すべてを合理的に説明できるものではない。

②能率的に無駄なく進めているさま

②の意味の「合理的」を考える上でのポイントは「能率的」ということです。「能率」は、一定時間内にできる仕事の割合、つまり、はかどり方のことですから、①の意味以上に「無理なく、無駄なく、ムラなく」という点が重視されます。

【例文】

  • ミーティングで、事務効率が上がる合理的な方法を提案して採用され、来週から試験的に実行することになった。
  • この家は、住む人の動線を考えた合理的な間取りで設計されている。

「合理的」の類語

「論理的」

「論理的(ろんりてき)」は、筋道をしっかりと立てて考えるさまのことです。「合理的」の①の意味合いが強い類語です。

【例文】

  • A医師は、治療方針などを論理的にわかりやすく説明することで患者の評判がいい。
  • 探偵小説の面白さの一つは、探偵の論理的な思考による事件解決だ。

「効率的」

「効率的(こうりつてき)」は、物事の手順や手間、時間の使い方に無駄のないことです。「合理的」の②の意味の類語です。

【例文】

  • リサイクルは、効率的な資源の利用方法です。
  • 彼女は、観光名所を効率的にまわるプランを考えるのが得意だ。

「経済的」

「経済的(けいざいてき)」とは、費用や手間などに無駄がないことです。物事に手間や時間がかかると費用(コスト)もかかります。そういう点では、「合理的」の②の意味の類語と言えるでしょう。

【例文】

  • エコと節約の観点から、燃費のいい経済的な車を買うことにした。
  • 会社から、出張経費を抑えるために経済的な交通機関を使うように言われています。

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