「溌剌」とは?意味や使い方をご紹介

「元気溌剌(はつらつ)」などの表現で耳ににすることも多い「溌剌」。しかしながら、あらためてその意味を問われると困惑してしまうという人もいるのではないでしょうか。今回は「溌剌」の意味や使い方を、例文や英語表現も含めて解説します。

目次

  1. 「溌剌」とは?
  2. 「溌剌」の使い方
  3. 「溌剌」の関連語
  4. 「溌剌」を英語で表すと?

「溌剌」とは?

「溌剌」の意味

「溌剌(はつらつ)」は、きびきびとして元気のよい様子を表したことばです。本来は魚が飛び跳ねる様子を表したことばだったのが、転じて現在の意味でも用いられるようになりました。

「溌剌」を用いるときの注意点

【書き間違いについて】
「溌剌」の「剌」の字は、見かけが「刺」という字とよく似ています。日常生活では「刺」の方がよく用いられますので、この熟語を書く際には注意が必要です。

【表現の堅さについて】
「溌剌」は比較的難しくなじみの薄い漢字を用いるため、見る人にやや堅い印象を与えがちです。もし、柔らかい印象を与えたいなら、「はつらつ」「ハツラツ」という表記を用いることも検討しましょう。

「溌剌」の使い方

この熟語は主に「溌剌と」「溌剌たる」のかたちで用いられ、文中では修飾語としてはたらきます。あるいは、「溌剌さ」とすることで名詞として用いることも可能です。

「溌剌」を含む例文

  • 高校球児たちの溌剌としたプレーを見ると、こちらも自然と元気が湧いてくるようだ。
  • 若者らの元気溌剌たる姿に触発され、自然と中高年の者たちもやる気でみなぎっている。
  • その溌剌さこそが子どもたちの特権でもあり、大人たちが忘れかけているものでもある。

「溌剌」がキャッチコピーに含まれた例

こちらは、「溌剌」がキャッチコピーに含まれた清涼飲料水の販促ツイートです。ただし、堅いイメージを与えがちな漢字表記ではなく、より親しみを感じやすいカタカナ表記で「ハツラツ」と表現されています。

1965年に誕生した同商品は、くだんのキャッチコピーとともに半世紀以上にわたり多くの人々に愛されてきました。

「溌剌」の関連語

「溌剌」と似た意味を持つ言葉

  • 活発
  • 元気
  • 精彩(せいさい)
  • 矍鑠(かくしゃく)

これらの言葉は、いずれも活気にあふれ生き生きとしている様子を表しています。ただし、最後の「矍鑠」だけは、主に老人に対して用いる言葉なので注意が必要です。

【例文】
  • 大差がついてもけっして精彩を欠くことなく、最後まで戦い抜こうじゃないか。
  • 斜向かいに住む老人は、齢八十を迎えるにもかかわらず実に矍鑠としている。

「溌剌」と対立する意味を持つ言葉

  • 愁然(しゅうぜん)…うれいに沈んでいるさま。
  • 憮然(ぶぜん)…落胆しているさま。
  • 悄然(しょうぜん)…懸念することがあって元気がないさま。
  • 暗然(あんぜん)…気落ちしているさま。

これらの言葉はニュアンスの差こそあれ、いずれもが元気のない様子を表しています。よって、元気のよい様子を表した「溌剌」とは好対照の意味を持つものだといえるでしょう。

【例文】
  • サヨナラホームランを打たれた投手は、憮然とした表情で立ちつくしていた。
  • コンペで敗れて帰ってきた彼の悄然たる様子は、とても見てはいられない。

「溌剌」を英語で表すと?

「溌剌とした」「溌剌たる」を英語で表すには、"lively""vigorous"といった形容詞を用いるのがよいでしょう。いずれもが、元気いっぱいの活力のある様子を表すことができます。

また、「溌剌さ」のような名詞に対しては、"liveliness"を用いることが可能です。

「溌剌」を含む英文の例

  • I saw a lively boy walking with his dog.(私は、犬と散歩している溌剌とした少年を見かけた。)
  • The children were very pretty for their liveliness.(子どもたちは、その溌剌さが非常に可愛かった。)


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