「優男」とは?意味や使い方をご紹介

「優男」の読み方や意味をご存知でしょうか?「やさおとこ」と答える人と「やさお」と答える人、年代によって割合が変わりそうな問題です。どちらの読み方でも、揶揄を含む場合がある褒め言葉という点では共通しています。今回は「優男」の意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 「優男」の意味とは?
  2. 「優男」の語源
  3. 「優男」の例文
  4. 若者言葉「優男(やさお)」
  5. 「優男(やさお)」の特徴
  6. 「まとめ」

「優男」の意味とは?

「優男」を国語辞典でひくと、「やさおとこ」という読みが紹介されています。下に挙げるような意味を持つ言葉です。

  1. 姿かたちが上品ですらりとしている男。また、性質のやさしい男
  2. 風流・芸術を理解する男。風雅な男。みやびお。
  3. 柔弱な男。

「優男」と聞くとなんとなく「美男子」を連想してしまいますが、容姿が特に優れていなくても「上品ななり」をしていれば「優男」と呼ばれる条件は満たしています。

反対に、いわゆる「野性的な男前」は、「優男」とは呼びにくいでしょう。「線の細い美男子」といったニュアンスのある言葉が、「優男」です。

「優男」の語源

「優男」は、もともとは「優形(やさがた)の男」を指す言葉でした。「優形」とは、男女を問わず人の性質を表現する言葉で、以下のような意味を持ちます。

  1. 姿かたちが美しいこと。上品にすらりとやせていること。また、そのさま。
  2. 気立てや振る舞いなどのやさしいこと。しとやかで優美なこと。また、そのさま。

容姿が優れている、上品である、気立てが優しい、といった性質は美徳であることは間違いありません。「優男」は、そういった徳目を持った男性ということで、基本的には褒め言葉です。

しかしながら、「男性は力強く、豪快であるべき」というような価値観の持ち主が「優男」という言葉を使う場合、「なよなよしている」「男らしくない」というような揶揄(やゆ)の意味を含むこともあります。

「優男」の例文

  • パーティーで出会った山田と名乗る男性、細身のスーツを粋に着こなした、いかにも優男、という風情の人だったよ。
  • 呉服屋の若旦那、遊び上手で風流人、まさに優男だね。
  • 荒くれ者ぞろい、といった感じの傭兵たちの中にあって、いかにも「優男」という感じのその青年は奇妙に浮いて見えた。

若者言葉「優男(やさお)」

現代の日本では、「優男」を本来の意味、すなわち「上品な姿をしている」「風雅である」「柔弱である」という意味で使う機会はほとんどありません。

近年、「優男」を「やさお」と読んで、「優しい男性」「見た目がスラっとしている男性」という意味で使う人が多くなってきています。「やさおとこ」と読む場合でも、この意味で使われることが多いようです。

  • 昨日、陽介くんと買い物に行ったら、荷物を全部持ってくれたの。彼は本当に優男よね。
  • 私の彼氏、本当に優男。どんなにワガママを言っても怒らないの。

「優男(やさお)」の特徴

本来の「優男(やさおとこ)」と同様に、基本的には上品な外見をしていることが「優男(やさお)」の条件の1つです。

他には、「優しい」と表現されるに足りるいくつかの特徴が挙げられます。

  1. 人の気持ちを優先する。
  2. 言葉選びが慎重である。
  3. 怒っても表に出さない。

これらの特徴は、「優しい男性」として賞賛を受けるべき美徳ですね。上品な見た目を裏切らない、振る舞いも優しい男性が、「優男(やさお)」と呼ばれます。

「優男(やさお)」の負の側面

「優男(やさおとこ)」に、「上品な外見、風流を解する」というプラスの意味だけでなく、「柔弱な男」というマイナスの意味があるように、「優男(やさお)」にも、負の側面があります。

ある意味、「優しさ」と表裏一体とも言えるのですが、「優柔不断」や、「言いたいことを言えない」という意味が、「優男(やさお)」という言葉にはあるのです。

「まとめ」

「優男(やさおとこ)」「優男(やさお)」、両者に共通していることは、「物腰が上品であること」という美点です。

そして、どちらの言葉も、いわゆる「男らしくない」という非難を込めた使い方をされることがあります。「政治的に正しい(ポリティカル・コレクトネス)」とは言えない考え方ですが、男性にはある程度の「強さ」を求めてしまうものなのかも知れませんね。


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