「あけすけに」とは?意味や使い方をご紹介

「あけすけに」からどのような状態を想像しますか?何事も平気で話すことでしょうか、開放感たっぷりに振る舞うことでしょうか。一口に「あけすけに」という言葉のイメージを挙げようとしても難しいのではないですか。「あけすけに」の意味や使い方などの説明をしていきます。

目次

  1. 「あけすけに」の意味とは?
  2. 「あけすけに」の使い方
  3. 「あけすけに」のポジティブな意味に近い類語
  4. 「あけすけに」ネガティブな意味に近い類語:露骨に
  5. 「あけすけに」の反対の意味に近い表現:オブラートに包む

「あけすけに」の意味とは?

「あけすけに」は、述語を修飾する形容動詞で、人の話し方や態度について包み隠すところなく、はっきりとしている様子であることを言います。ひらがなでの表記が一般的ですが、漢字では「明け透けに」と書きます。

古語では「あけすけ」は、隙間があるせいで、はっきりと様子が見えていることも指していました。そこから派生して、人の話し方や態度を表すようになりました。

「あけすけに」の使い方

「あけすけに」については、ポジティブ・ネガティブ両方の意味でも使えます。とはいえ、どのように使い分けられるか少しわかりにくいかもしれませんので、項目を分けて説明します。

「あけすけに」をポジティブに使う

「あけすけに」は、包み隠さずにということですので、相手に率直に話をしたり、素直に接したりする様子がうかがえます。飾り気なく打ち解けた態度で、自分の心を偽ることなく本音で話しているのが伝わります。

あまり人付き合いが上手でない人が、「あけすけに」振る舞う場合は、相手や周囲の人を信頼しているからこそ安心して付き合えるのではないでしょうか。

【例文】

  • Aちゃんは、気のおけない人とはあけすけに話をする。
  • 人懐っこいBくんは、目上の人にもあけすけに接し、周囲の人はとても楽しそうだ。

「あけすけに」をネガティブに使う

「あけすけに」を、ネガティブな意味で使う場合、包み隠さずにいろいろなことを話すので嫌がられる場合があります。この場合「あけすけに」を、品がなくはしたなく振る舞う様子や、そのような話し方などに使われます。

例を挙げると、下品な話題や人が嫌がることを声高に人前で平気で言う行為、きつい言い回しで相手を怒らせる物言い自分の自慢話をアピールするように振る舞うこと本音を隠さずに噂話に夢中になる、秘密の話を平気で暴露(ばくろ)するなどがありますね。

【例文】

  • 人の名誉を傷つけるような、あけすけな物言いをする人に遭遇(そうぐう)した。
  • 人が集まるとあけすけにその場にいない人の噂話をする連中が苦手だ。

「あけすけに」のポジティブな意味に近い類語

ざっくばらん

「ざっくばらん」は、人の様子や性格を表す言葉で、遠慮をせずに率直な言い方をする様子気取ったところがなく素直な性格を言います。

一説によると、擬態語(ぎたいご/物の状態を音声に例えた語)の「ざっくり」(物を大胆に割る様子)、「ばらり」(複数に分かれる様子)が組み合わされて「ざっくばらん」ができたと言われています。腹を割って率直に話すさまがイメージできますね。

【例文】

  • A先生は学生にもざっくばらんな態度で接し、皆から親しまれている。
  • Bちゃんは、ざっくばらんで裏表のない性格だ。

あけっぴろげ

「あけっぴろげ」とは、気持ちなどを包み隠すことなく、ありのままを人に見せる様子やそのような性格を言います。もともとは「開け広げ・明け広げ」(あけひろげ)と表記し、家などのドアや窓などを全て開け放しておくことから来ています。

【例文】

  • 従弟は明るいあけっぴろげな性格で、いつも本音で話をする。
  • C先輩はあけっぴろげに自分の失敗談を話し、私が落ち込まないように気遣ってくれた。

「あけすけに」ネガティブな意味に近い類語:露骨に

「露骨(ろこつ)に」とは、感情を隠さずに平気で他の人に分かるように振る舞うことです。人から見て、良くない気持ちをむき出しにする際に使われることが多いです。「露骨」は、骨まであらわにして見せることを言い、そこから派生して比喩的に表現します。

【例文】

  • 彼女は彼を見ると露骨に嫌な顔をし、その場から離れた。
  • 自分には優しげに振る舞っていた彼が、私の友人に対しては露骨に無愛想に振る舞い嫌な気持ちになった。

「あけすけに」の反対の意味に近い表現:オブラートに包む

「オブラートに包む」とは、相手を刺激するような本音を慎む相手に嫌な気持ちを抱かせないような言い方をする傷つけないように気遣って遠回しな表現を使うなどのことを表す言い回しです。

「オブラート」は苦い粉薬を飲む際に、飲みやすくするために包む膜状の物です。薬の口当たりを和らげるところを、相手にきつい物言いをできるだけ避ける様子にたとえています。

【例文】

  • 彼は瞬間湯沸かし器のような人なんだ。意見を言う時はできるだけオブラートに包むようにしてくれ。
  • 気難しい叔父にこちらに来ないでくれと言ったら怒鳴り散らされる。オブラートに包むように頼むにはどうしたらよいだろうか?


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