「恒久的」とは?意味や使い方を対義語を含めてご紹介

「恒久的」という言葉をご存じでしょうか。日本国憲法を思い出す方もいるかもしれませんが、なかなか日常で「恒久的」を使うような場面は思いつかないですね。この記事では「恒久的」について、意味や使い方、対義語などをご紹介します。

目次

  1. 「恒久的」とは
  2. 「恒久的」の使い方
  3. 「恒久的」の対義語
  4. 「恒久的」の類語

「恒久的」とは

「恒久(こうきゅう)」とは、ある状態がいつまでも続くこと、ながく変わらないことです。「恒」は、いつまでも変わらないこと、「久」は、長い間という意味です。

「的」は、名詞の後について、その性質を持ったもの、そういう様子のもの、それに関わっているということを表します。

したがって、「恒久的」とは、ある状態がいつまでも続き、ながく変わらないという性質や様子という意味です。

日本国憲法前文には、「日本国民は、恒久の平和を念願し~」とあります。平和がいつまでも続くことを強く願うというこの前文が、日本人にとっては「恒久(的)」を説明するのに最も適しているのではないでしょうか。

「恒久的」の使い方

先に日本国憲法の話をしましたが、「恒久的」は、恒久的な平和や恒久的に存在するといった形で使われています。

例文

  • 非武装による恒久的な世界平和は理想だが、実現は難しい。
  • 太陽は恒久的な存在とよく言われることがあるが、実際にはおよそ50億年後には消滅するらしい。
  • 徳川幕府は恒久的な統治を目指していたが、明治維新によって260年余りの歴史を閉じた。
  • 所有権は、物が存在する限り所有者がそれを恒久的に支配できる権利のことだ。

「恒久的」の対義語

一時的は、「恒久的」の対義語です。意味は、長続きしないこと、少しの間などです。「一時」は、ほんのひととき、その場限りといった意味なので、「恒久的」と「一時的」が対義語であることは明らかでしょう。

「一時的」は、短い間、臨時に、とりあえずといった感じでいろいろな物事に使われています。

例文

  • 転勤族の息子にとっては、今度の住まいも2,3年だけの一時的なものだ。
  • 本社ビルを建て替える間の一時的な社屋として、近くのテナントビルに引っ越すことになった。
  • 試合に負けて落ち込んでいたが、それも一時的なことで、すぐに立ち直って次の試合のことを考えていた。
  • 体育の授業中に転倒して頭を打った友人が、一時的に意識を失った。

「恒久的」の類語

「持続的」

「持続的(じぞくてき)」は、現在の状態がずっとそのまま続く様子のことです。薬の効果や事業などの継続性などといった場合に使われる言葉です。

【例文】

  • インフルエンザワクチンの持続的な効果は、5か月で50パーセント程度減少すると言われている。
  • 点滴を使って、持続的にお薬を投与していきます。
  • 不況に打ち勝つためには、持続的な金融政策が求められる。

「永続的」

「永続的(えいぞくてき)」は、「持続的」と同様に現在の状態がずっとそのまま続く様子のことですが、「永続的」のほうがより長く続くというニュアンスが強いようです。

【例文】

  • 永続的なエネルギープロジェクトを提案したところ、賛否両論の意見が交わされた。
  • 企業が永続的に発展するためには、ブランディングが重要だ。

「不変的」

「不変的(ふへんてき)」は、変わらないこと、変化しないことです。変わらないものには、表面的なものも内面的なものもあります。この変わらない様子変化しない状態が「不変的」です。

また、物や状態以外に、感情や観念についてもよく使われます。例えば、「不変の真理・不変的な真理」というフレーズはよく見られますが、持続的な真理、永続的な真理とはあまり言いませんね。

なお、「普遍(ふへん)・普遍的」という同音異義語がありますが、こちらはすべてのものに共通してあてはまる(状態・様子)という意味です。

【例文】

  • 先日亡くなった彼と僕の友情は、誰も介入することもできない程、強固で不変的なものだった。
  • すべての宗教は、不変的かつ普遍的真理の存在を前提としているのではなかろうか。

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