「戯言」とは?意味や使い方をご紹介

「戯言」という言葉をご存じでしょうか。「戯言」にはたくさんの読み方がありますが、意味は基本的に同じです。「戯」がついているので戯曲など音楽や芝居に関するものかなと想像する人もいるかも知れませんね。この記事では「戯言」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「戯言」とは
  2. 「戯言」の使い方
  3. 「戯言」の類語

「戯言」とは

「戯言」には、ざれごと・たわごと・ぎげん・けげん・けごんなどたくさんの読み方があります。どの読み方をしても、意味は共通です。代表的な意味は、ばかばかしい話、ふざけた話、冗談、たわけた言葉といったものです。

「たわける(たわけた)」は、「戯ける」と書きます。また、「」という漢字の音読みは「ギ。ゲ」、訓読みで「たわ-むれる。ざ-れる。たわ-ける」です。この漢字には、たわむれる、ふざける、あそぶ、芝居、演技といった意味があります。

これらの意味からたわけた話や言葉、ふざけた話や言葉などを表しているのが「戯言」となるわけです。

「戯言」の使い方

「戯言」は、たわけた言葉、ふざけた言葉なので、怒りを込めたり、あきれるといった感情を伴う言葉とともに使われたりすることが多い言葉です。

「戯言」は、現在の生活では使うことがほとんどない言葉ですが、時代劇や歴史小説、あるいは古典などではよく使われています。

例文

以下の例文の「戯言」には、一応の読みはつけていますが、違う読みでも文章的に通る場合もあります。

  • 彼女は、軽い調子でなにげなく言ったのだが、彼にとっては戯言(ざれごと)ではすませられないほど傷つく言葉だった。
  • IT長者になって世の中を見返すなどと戯言(たわごと)を言っている暇があったら、もっと現実を見て、地に足を着けた生き方をしろ。
  • 彼の戯言(たわごと)と真に受けていると、いつか痛い目に会うよ。
  • あいつはいつも戯言(ぎげん)を弄して、周りの人間を振り回している。
  • 君の戯言(ざれごと)を聞いていられるほど、僕は暇じゃない。

「戯言」の類語

「冗談」

「冗談(じょうだん)」という言葉には、ふざけて言う言葉やその内容、むだぐちといった意味があります。ジョーク「joke」という英語も同じ意味です。

「冗談」は、話の本筋から外れたことを話して、その場を和(なご)ませたり、笑いを誘ったりすることもあります。しかし、状況や、発言者が誰か、などによって不愉快な気分になるケースもあるので、注意が必要です。

【例文】

  • 無口で不愛想な彼だったが、彼女と付き合うようになって明るくなり、冗談も言うようになった。
  • 生死の境をさまよっている患者の家族の前では、冗談でも遺産の話なんかしてはいけない。

「軽口」

「軽口(かるくち)」は、なんでもぺらぺら話してしまうことやそういう口の軽い人のことを言います。「戯言」の類語としては、物事を軽い口調で面白おかしく話をすることです。

深刻な話でも軽く冗談めかして話してしまうので、その場の雰囲気や相手を見てから言わないと、相手から反感を買うことも結構あります。空気が読めないなどと言われるかもしれませんね。

【例文】

  • あの二人はいつも軽口を叩きあって、まるで漫才みたいだ。
  • 彼女はいつも軽口ばかり言っているが、物事の本質はしっかりと理解している頭のいい人だ。
  • 夫が軽口のつもりで言った言葉に、妻は突然顔を真っ青にして、こぶしを握り締めた。

「諧謔」

「諧謔(かいぎゃく)」は、むずかしい言葉です。「諧」も「謔」も、たわむれる、おどける、ふざけるという意味があり、互いを強調しています。意味は、おもしろいことやしゃれたことを言って相手を楽しませたり、場を和(なご)ませたりする言葉のことです。

「戯言」には、相手の気持ちを逆なでする面もありますが、「諧謔」は、初めから楽しもう、楽しませようという気持ちが話し手にあって使われるという違いがあります。しかし、人間は感情の動物とも言われているので、受け取り方は人それぞれかもしれませんね。

【例文】

  • 石頭で融通(ゆうづう)の利かない彼は、もっと諧謔の精神を学ぶ必要がある。
  • 法哲学のA教授は、諧謔を交えた面白い講義をすると評判だった。


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ