「違和感」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「違和感」という言葉が表すものは、自分にとってあるべき場所や状態にいないというシグナルのようなものです。身体的なものであれ、感覚的なものであれ、違和感を正確にキャッチして生かしたいものです。今回は「違和感」の意味と使い方を類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「違和感」とは?
  2. 「違和感」の使い方
  3. 「違和感」の類語

「違和感」とは?

「違和感」は、(いわかん)と読み、調和を失った感じ、しっくりしない感じ、普段とはことなり不自然な感じ、他とちぐはぐで合わない感じ、物事に馴染めず居心地の悪いさま、などを意味する言葉です。

身体的に感じる違和感、心理的に感じる違和感、事象として体験される違和感、など、「違和感」を覚える状況はかなり幅広いものです。

いずれの場合も、「明確に違う」とはっきりわかるのではなく、それまでに受け入れていた感じとはちょっと違う、なにかずれている…という微妙な感覚を表現しています。

「違和」の意味

「違和」とは、①身体の調子が崩れること。②まわりの雰囲気に合わないこと。を意味します。

したがって「違和感」は身体の不調を感じる言葉として頻出(ひんしゅつ)しますし、それ以外でもさまざまなことへの不調和を感じる心理的な表現として用いられるのです。

「異和感」は誤り?

「違和感」は「異和感」と表記される場合もあります。「異和」という言葉が存在しないことからも、基本的に「異和感」は誤りとされていますが、辞書によっては、表記ゆれの扱いで双方とも掲載している場合があります。

「違和感」の使い方

「違和感」は、~に違和感がある、~のような違和感を覚える、違和感を抱く、違和感をもつ、などのかたちで用います。

「違和感」を「感じる」はNG?

「違和感」の使い方について論が分かれるのが、「違和感を感じるという使い方です。すでに「違和」を「感じている」のが違和感ですから、それを「感じる」というのは二重表現という受け止めが一般的です。

とはいえ、この「感じる」はかなり複雑な検証が必要な言い回しです。たとえば、「喜びを感じる」は、それこそ違和感なく受け入れられるはずですが、「喜び」はすでに感情。厳密にいえば、喜びという感情を感じる、と言っていることになります。

「違和感を覚える」という言い方も、「覚える」は「感じる」とほぼ同義であり、こちらも二重表現と言えなくありません。しかし一般論に倣(なら)って、「感」に「感」を重ねるのは避けたほうが、こなれた日本語になると言えましょう。

「違和感」の文例

  • 喉に違和感があって検査を受けたら、良性のポリープが出来ていたんだ。
  • 営業部から経理部に人事異動になったのだが、別の会社に通っているような違和感を覚える。
  • 同窓会で久しぶりに再会した友人からある健康食品を強く勧められ、これはただのセールスではないかと違和感を抱いた。
  • 北海道出身の私と沖縄出身の夫だが、北と南に離れた地で育った違和感をもつことは全くない。

「違和感」の類語

「しっくりこない」の意味と使い方

「しっくりこない」は、対象とする物事の雰囲気や状態が、どこか自分の感覚と会わない、ぴったりと合わない、そぐわない、という意味をもつ言い回しです。

こことここがこう違う、という明確な異なりとも違い、なんとなく合わない、腑に落ちないという曖昧な拒否感が特徴です。

文例:引っ越そうと思い、アパートをいろいろ見て歩いているのだが、どこもしっくりこなくて困っている。

「なじまない」の意味と使い方

「なじまない」は、漢字では「馴染まない」と表記します。対象とするものへの違和感がなくならないこと、しっくりこないこと、などを意味する言葉です。

「違和感」の場合、たいていの場合は拒否感であれ、どちらかというと「なんとなく違う感じがする」という戸惑いのレベルです。「なじまない」の場合は、その違和感における拒絶の感情が強めのニュアンスで用いられます。

文例:由美子さんは、入学した高校の雰囲気になじまない自分をはっきりと自覚した。


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