「同封」とは?意味や使い方をご紹介

「同封」という言葉をご存じでしょうか。「封筒」の「封」が使われていることから想像できるかもしれませんが、何かの書類を送るときに「○○を同封します」とか「返送用の切手を同封してください」などと使います。この記事では「同封」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「同封」とは
  2. 「同封」の使い方
  3. 「同封」の関連語
  4. 「同封」してはいけないもの

「同封」とは

「同封」とは、「封筒の中に手紙と一緒に何か他の物を入れること」です。「同」という漢字には「同じ。ひとしい」という意味のほかに、「ともに。いっしょに。なかま」といった意味があります。

また、「封」には、「ふうじる。とじこめる」という意味があり、「封印」「封鎖」「密封」「開封」などと使われます。つまり、「封筒にいっしょにものをふうじる(とじこめる)」ということから「同封」という言葉が成り立っています。

「同封」の使い方

「同封」は、ビジネスでの会話や文書によく使われていますが、日常生活でもしばしば見聞きする言葉です。「手紙と一緒に入れるもの」は、具体的には「写真」や「切手」などが挙げられるでしょう。

ただ、現在では解釈を広げた使い方もみられます。たとえば、手紙ではなく「商品と取扱説明書」「フリマアプリで買った品物とおまけ・メッセージカード」と言った場合にも「同封」と用いていることがあります。

封筒に入っている場合は「同封」としても差し支えないでしょうが、後述する「同梱」と使い分けがあいまいになっているとも考えられます。

しかし、本来の意味の「同封」に立ち戻ってみると、最近はSNSやメールでのやり取りが盛んになっていますから、あらためて手紙を書く、それに何かを同封する、という機会は少ないかもしれませんね。

例文

  • 商品購入後に届いた請求書に、おすすめ商品のチラシが同封されていた。
  • 郵便で住民票の交付申請をしたら、切手が同封されていなかったと、役所から電話がかかってきた。
  • 外国に住む息子からの手紙に、孫の写真が同封されていた。
  • 結婚式の案内状に同封してあったハガキを出すのを忘れ、友人に迷惑をかけてしまった。

手紙での例文

  • この度は、弊社の商品をお買い上げいただき誠にありがとうございます。商品の請求書を同封いたしましたので、期限までにお支払いいただきますようお願い申し上げます。
  • この度、当ホテルはリニューアルオープンいたしました。つきましては、ご愛顧いただいていたお客様に宿泊優待券を同封させていただきましたので、是非、ご利用ください。

「同封」の関連語

類語:「同梱」

「同梱(どうこん)」とは、「一つの荷物の中に別のものを入れること」を言います。「梱」は、「しばる。たばねる」という意味を持っており、「荷物を梱包(こんぽう)する」などのように使います。

「同封」する場合は、郵便の封書が基本ですが、「同梱」は封書には使われず、もっぱら宅配便などの荷物に一緒に入れる場合に使います。

【例文】

  • 電子レンジを買ったら、取扱説明書が同梱されていなかったので、店に連絡した。
  • 限定アイテムが同梱されているので、高かったけど人気コミックの愛蔵版を買うことにした。

対義語:「別封」

「別封(べっぷう)」の意味は以下の通りです。

  • 別々に封じること、またそのもの。
  • 一つの手紙の中に、別に添えられた封書。

同じ宛て先に対して、別に手紙や品物を送る場合などが当てはまります。「一緒に添える」ことを表す「同封」の対義語と捉えることができます。

【例文】
  • お買い上げ商品到着後、別封にて請求書を送付いたします。
  • 故郷の親から食べ物や衣類が送られてきたが、別封で誕生日プレゼントが届いた。
  • 今回の鑑定に対する担当者からのお礼状の中に、別封で教授あての封書が入っていた。

「同封」してはいけないもの

郵便法に次のような条文があります。

(現金及び貴重品の差出し方)
第十七条 現金又は郵便約款の定める貴金属、宝石その他の貴重品を郵便物として差し出すときは、書留(第四十五条第四項の規定によるものを除く。)の郵便物としなければならない。

つまり、普通郵便(手紙など)には、現金や宝石・貴金属のような貴重品を同封することができないのです。現金は現金書留を利用し、宝石などは書留小包(宅配便も含みます)などを利用しなければいけません。

この法律は宅配サービスに対しても適用されるため、宅配便で現金を送ることができなくなっています。


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