「寛いで」とは?意味や使い方をご紹介

「寛いで」という字をすらっと読めるでしょうか?(くつろいで)だとわかれば、意味はわかる…そういう人は多いことでしょう。ストレスをコントロールするために大切なことのひとつが「寛ぎ」です。今回は「寛いで」の意味と使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「寛いで」とは?
  2. 「寛いで」の使い方
  3. 「寛いで」の語源
  4. 「寛いで」の類語

「寛いで」とは?

「寛いで」は(くつろいで)と読み、動詞「寛ぐ」の連用形「寛ぎ」のイ音便形に、接続助詞「で」がついて成り立った言葉です。日常会話でも比較的よく聞かれますが、「寛」の読み方はやや難しいかもしれません。まずは、「寛ぐ」について解説しましょう。

【寛ぐ(くつろぐ)】

  1. ゆったりとのびのびした気持ちになる。心身をのんびり休める
  2. 窮屈な姿勢や身なりをやめて、楽なかっこうになる
  3. 能楽で演者が観客に背を向け、登場人物がその場面にいないことを示す所作を意味する。
  4. ゆるむ。
  5. ゆとりや余地ができる。

意味の多くは、ゆったりとリラックスする状態を表していますね。意味3は能楽の専門用語で、4と5は現代日本語では用いられていません。したがって、現在使われている「寛いで」は、上記1と2の意味によるものです。

「寛いで」の意味

「寛ぐ」における1と2の意味を踏まえて、ここで改めて「寛いで」という言葉を解釈してみましょう。

精神的なゆとりを表す場合は、のびのびした気持ちで、心身をのんびり休めて、気兼ねなくふるまってなど。身体的なゆとりを指すのであれば、ゆったりとした姿勢で、楽な身なりや衣服でのびのびとしてなどと表すことができます。

「寛いで」の使い方

上述したように、「寛いで」いる状態は、心と身体の両方について表すことができます。また、環境など周囲の変化でも、能動的に楽な姿勢や服装を意識した場合でも、状況を問わず使えます。

加えて、影があるから光がある、というと大袈裟かもしれませんが、緊張状態や多忙な日常などがあってこその「寛ぐ」であることに留意しましょう。

たとえば、小さな子どもの日常と言えば、一般的には食べて寝て遊ぶことですね。となると、幼児が寛いでいる、という表現はやや不自然な感じがします。とはいえ、習い事いっぱいの子どもが、休日にのびのびと過ごす姿があれば、それは「寛いで」いると言えるかもしれません。

文例

  • 担当した販促プロモーションが無事に終わり、久しぶりに寛いでお酒を楽しめた。
  • パーティーで着慣れない着物をきてクタクタになり、帰宅するなり寛いだパジャマ姿でソファでうたたねをした。
  • 受験が終わってストレスから解放され、温泉で心身ともに寛いだ。

「寛いで」の語源

「寛いで」のもととなる「寛ぐ」には、複数の語源説があります。その真偽を判断するのは難しいですが、どの説からも、ゆったりと気分がほぐれるようなイメージが湧いてくるでしょう。

【語源とされる説】

  • 「朽」に接尾語「ろぐ」:緊張しこわばった心を朽ちさせる。
  • 「崩」に接尾語「ろぐ」:緊張しこわばった心を崩し柔らかくさせる。
  • 「空」に接尾語「ろぐ」:空っぽという意味の「空(うつ)」ろぐで、安らぐ意味。
  • 「くつわ」を外す:馬の口にはめて動きをコントロールするための馬具「くつわ」を外し、馬をやすませる。

「寛いで」の類語

「ゆっくりして」の意味と使い方

「ゆっくりして」は、動詞「ゆっくりする」の連用形「ゆっくりし」に接続助詞「て」で構成されています。

「ゆっくり」という副詞には3つの意味があります。

  1. 動作や行為などを時間をかけて行うこと、または時間がかかるさま。
  2. 時間にゆとりがあるさま。
  3. 心にゆとりがあるさま。

「寛いで」の類語としての「ゆっくりして」は、上記3の「心や気持ちにゆとりがある」という意味が該当します。

文例:卒業論文をやっと提出できたので、今日は家でゆっくりして過ごそう。


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