「愚問」とは?意味や使い方を対義語を含めてご紹介

「愚問」と聞くと、どんな質問を思い浮かべますか。「タバコは体に悪いですか」とか「鶏肉は何の肉ですか」などの、人に訊くに当たらない、馬鹿げた質問を想像しますが、愚問には他の使い方も存在します。この記事では「愚問」の意味や使い方を、関連語を含め紹介します。

目次

  1. 「愚問」の意味
  2. 「愚問」の使い方
  3. 「愚問」の関連語

「愚問」の意味

「愚問」には「くだらない質問」「自分の問いの謙譲表現」の2つの意味が存在します。一般的に知られた「愚問」は前者で、人に尋ねる必要があるのかと思える程くだらない質問のことを指します。

「人間は何類でしょう」とか「良い成績取るには勉強しないと駄目ですか」などは愚問にあたります。世間では常識とされる事柄を、いちいち人に尋ねることはナンセンスです。

意外と知られていないのが後者の意味で、「自分の問いをへりくだった形で使うこと」を指します。「すみません。愚問ですが~」というように相手に使い、答えを求めます。

「愚問」の使い方

愚問とは「愚かな質問」と書くように、良い印象をもった言葉ではありません。軽々しく「それは愚問だね」と使うのは、失礼にあたるでしょう。

愚かな、意味のない質問だと指摘したい場合でも、目上の方にだけは使わないようにしましょう。上司の質問に対して「愚問ですね」と言った日には覚悟を決めた方が良いかもしれません。また部下に向かって「愚問」を頻繁に使ってよいかと言えばそれも間違いです。

あくまでも友達同士のフランクな会話で使うことをおすすめします。また謙譲語としての「愚問」も、頻繁に「愚問なのですが」と使っていると、「そんな事も自分で解決できないのか」と評価が下がる可能性があります。使い方には気を付けたほうがよさそうです。

例文

  • 「Aさんって身なりも良いし、仕事も出来てモテるんじゃないですか?」「愚問だな。当たり前じゃないか」
  • 「どうすれば早く大人になれるんだろう」「それは愚問だよ。今はやれることをしっかりやることが大事だよ」
  • 「愚問で申し訳ありませんが、ここに書かれていることは事実なのでしょうか。私が承知している内容とは若干違うようなのですが」

「愚問」の関連語

「愚答」

「愚答(ぐとう)」「愚問愚答」という四字熟語として使われることが多い言葉です。「愚問」と同じように、「愚かな答え」「自分の答えを謙遜した言い方」の2つの意味があります。

「自分の答えを謙遜した言い方」の場合、「愚答で申し訳ないのですが~」というように使います。

【例文】

  • 彼の愚問に対してわざと愚答を返すことで、暗に馬鹿げた質問をするなと伝えた。
  • 国会中継を見ていると、繰り返される愚問愚答にうんざりすることがある。
  • 君の愚問にはこの位の愚答が丁度いいだろう。質問をする場合はしっかり考えてからすることだ。

「面白い質問」

「愚問」と反対に近い意味で使われている言葉に「面白い質問」があります。「面白い」には「愉快である」という意味の他、「心を惹かれる・趣向がこらされている」という意味もあるため、「面白い質問」は内容がしっかりした質問であると考えられます。

上司や先生に質問をした時に「面白い質問だね」と言われることがあります。この場合の「面白い」は褒め言葉として使われることが多く、「つまらない質問」の反対の意味です。

【例文】

  • 授業で納得のいかない箇所があったので聞きに行ったら、面白い質問だねと先生に感心された。
  • 子どもってときどきこちらが考えたこともないような面白い質問をしてくるよね。

「賢明な質問」

「賢明な」とは「賢くて道理が明らかなこと」です。あまり使われる言葉ではありませんが、「愚かな」の反対として「賢明な」という言葉を当てています。

「愚問」は英語で「foolish question」、反対の賢い質問は「wise question」です。「賢明」は、現在では「早く諦めたほうが賢明だよ」といったように「無難な」に近いニュアンスで使われがちですが、「賢明な質問」と言った場合は、本来の「賢い」の意味です。

【例文】

  • 彼の馬鹿馬鹿しい質問と違って、君のはとても賢明な質問で聞いていて楽しかったよ。
  • 賢明な質問には賢明な回答をしないといけないなと先生はおっしゃた。

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