「糖質」とは?ネット用語としての意味や使い方をご紹介

「糖質」(とうしつ)とは、一般的には三大栄養素のひとつで広く「糖」のことを指しますが、ネット用語としては栄養とは何の関係もないある性質のことを意味します。差別的表現ですので使い方に注意しましょう。ここでは、ネット用語としての「糖質」の意味や使い方を解説します。

目次

  1. 「糖質」(ネット用語)の意味
  2. 「糖質」(ネット用語)の使い方
  3. 「糖質」に似た表現

「糖質」(ネット用語)の意味

意味

ネット用語における「糖質」(とうしつ)とは、「統合失調症」(とうごうしっちょうしょう)の意であり、「人格障害、妄想障害、自閉傾向など、広く精神障害を抱えた人物」を揶揄(やゆ)をこめて表す言葉です。

なぜ「糖質」と言う?

「統合失調症」を縮めて「統失」とし、「とうしつ」の読みをそのまま漢字変換して「糖質」としたものが、ネット用語としての「糖質」です。

一部ネット文化では、このような「もじり」「短縮」「誤変換」による新しい語彙を歓迎する風潮があり、「糖質」もその一端です。病名をそのまま短縮しただけではセンシティブである、という側面もあったのかもしれません。

「とうしつ」の変換候補が複数ある中で「糖質」が選ばれたのは、単純に変換候補に出やすい最もポピュラーな単語であったからではないか、と考えられます。

統合失調症とは?

「統合失調症」とは、古くは「精神分裂症」といい、人格に広く影響を及ぼす精神疾患を指す言葉です。珍しい病気ではなく、地域・文化・性差に関係なく100人に1人程度が発症すると考えられています。

その症状は多岐に渡りますが、目立つものとしては「幻覚・妄想」「感覚の鈍麻・自閉」「認知機能(注意力・記憶力など)の低下」などが知られています。

ただ、ネット用語で「糖質」と言う場合は、精神医学に基づかない単なる「レッテル貼り」や「人格攻撃」としての側面が強いため、精神疾患としての「統合失調症」とははっきり区別して考えるべきです。

「糖質」(ネット用語)の使い方

「糖質」は、相手を「統合失調症患者」としてレッテルを貼る言葉であるため、当然ながら強めの差別的ニュアンスを持ちます。

一部のネット文化では、おかしな言動をする人や、奇矯なふるまいをする人を奇人・変人として歯に衣着せず攻撃したり煽ったりすることを良しとする風潮があります。そのため「糖質」も悪意を持って使われるとは限らず、単に内輪のノリで運用される用語という側面もあります。

とは言っても、相手を精神病扱いする言葉は社会通念に照らして適切とは言えず、例えネット上であっても気軽に使用してよい用語とは言えません。現実世界で使うことも厳に自制したほうが良いでしょう。

用例①

(ネットユーザーA)

この掲示板には、自作自演の書き込みを繰り返す糖質が出没するので、みんな相手をしないように。

用例②

(ネットユーザーB)

ちょっと有名になっただけの人をひたすら叩き続けてる人たちって何なの?糖質?

用例③

(ネットユーザーC)

糖質って、なんでみんな決まったように電波がどうとか監視されてるとか言い出すんだろうな。

「糖質」に似た表現

ガイジ

「ガイジ」とは、「障害児」あるいは「知的障害児」の意です。「糖質」と同じように相手の行動や振る舞いを「まるで知的障害者だ、精神疾患を抱えている」と侮蔑をこめて言い表すネット用語であり、使用には注意が必要です。

元はネット用語ではなく、関西などで一部使われている言葉だったようですが、ある女子学生がSNSで「ガイジかな、あれ」と差別的に発言したことがネット上で拡散され、広まったものとみられます。

「ワイガイジ」(私は知的障害児)のように自分自身のおかしさについて使われたりすることもありますが、差別的表現であることは変わりありません。一部で「ゲェジ」と訛った形で表現されることもあります。

池沼

池沼」(ちしょう)もまた、「知的障碍者(知障)」を意味するネット用語です。なお、「池沼」をそれぞれ訓読みする形で「いけぬま」と読まれることもあります。

ネット用語としてインターネット普及期から一定の使用例が見られ、2000年代前半には当たり前のように使われていたほか、現代でも「糖質」「ガイジ」などと並んで一部ネット上で使われています。

「知障」(ちしょう)という省略語は専門家の間でも使われていますが、「池沼」と言う場合はやはりレッテル貼りや侮蔑語としての側面が大変強くなりますので、公的な場などで使用することは避けましょう。


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