「噛み締める」とは?意味や使い方をご紹介

「噛み締める」という言葉をご存じでしょうか。「奥歯を噛み締める」とか「唇を噛み締める」という表現は聞いたことがあるかもしれませんが、それ以外にも使い方があります。この記事では「噛み締める」の意味や使い方を例文と一緒にご紹介します。

目次

  1. 「噛み締める」とは
  2. 「噛み締める」のそれぞれの意味と使い方
  3. 「噛み締める」の類語
  4. 「噛み締める」と「健康」の関係

「噛み締める」とは

「噛み締める」は、以下の三つの意味を持つ言葉です。

  1. 力を入れてかむ。くいしばる。
  2. よくかんで味わう。
  3. 物事の味わいや深い意味を十分に感じ取る。

どの場合で用いられる場合にも、「噛み締める」という動作から転じて、人の感情の働きや行為などを表すことがあります。

「噛み締める」のそれぞれの意味と使い方

「力を入れてかむ」「くいしばる」


「力を入れて噛む」「くいしばる」という意味の「噛み締める」は、「悔しい」「はずかしい」といった気持ちが体の動作となって、唇を強く噛んだり、歯を食いしばったりすることを表します。

冷静になるべきと頭では分かっていても、無意識の動作までは抑えられない、という状態ですね。

【例文】

  • ノーヒットノーランまであと1球だったが、最後の1球を打たれて記録を逃し、悔しさで唇を噛み締めた。
  • 厳しいノルマとパワハラ上司に心身ともに限界が近かったが、奥歯を噛み締めて頑張った結果、社内トップの成績を上げることができた。
  • テストの成績が貼り出されて、最下位だったことがみんなに知られ、恥ずかしさで唇を噛み締めて、涙をこらえた。

「よくかんで味わう」

「よくかんで味わう」という意味の「噛み締める」は、「よく味わって食べる」と同じような使い方をされます。「食べ物をよく噛んで味を楽しんだり、咀嚼(そしゃく)して消化しやすいようにすること」を意味する言い回しです。

【例文】

  • 明日、胃潰瘍の手術をするので、当分は好きなものが食べられないと思い、夕食の一品一品をしっかり噛み締めて味わった。
  • お土産にもらったスルメは、とても硬かったが、時間をかけて噛み締めるといい味が出てきた。
  • 唾液の分泌を促し、消化を助けるためには、食べ物を30回以上噛み締めて食べることが大事だと言われています。

「物事の味わいや深い意味を十分に感じ取る」

「噛み締める」という言葉を、「物事の味わいや不快意味を十分に感じ取る」という意味で用いることがあります。

詩や音楽、絵画などの芸術作品に触れたとき、美しい風景などを目にしたとき、人情に触れたときなどに感じたことを心の中で再確認して、しみじみと思いを巡らせるようなときに使われる言い回しです。

【例文】

  • つらいことがあった時には、昔、先輩からかけられた温かい言葉を思い出し、それを噛み締めて頑張っている。
  • 和歌の恋歌を声に出して詠って噛み締めると、31文字の中に詠われている相手に対する深い思いがしみじみと感じられる。
  • 初恋の人と結婚して、銀婚式を迎え、これまでの幸せな人生を噛み締めた。

「噛み締める」の類語

「辛酸を嘗める」

「辛酸を嘗める(しんさんをなめる)」とは、「つらい目にあったり、苦しい思いをする」ことです。「噛み締める」の1の意味に近い言葉です。

【例文】

  • 長い下積み時代に辛酸を嘗めたことが、成功した今の自分を支えている。
  • つらい苛めにあって辛酸を嘗めた十代だったが、ようやく幸せをつかむことができた。
  • キャリアアップを図って転職したものの思うように行かず、散々辛酸を嘗めることになってしまった。

「咀嚼する」

「咀嚼(そしゃく)する」とは、「食べ物をよくかみ砕いて味わうこと」「言葉や文章などの意味・内容を十分に考え、理解を深めること」です。「噛み締める」の2と3の意味に近い言葉ですね。

【例文】

  • 食べ物をよく咀嚼することは、消化吸収に役立ち健康にいいそうだ。
  • 大学の古典文学の教授は、過去の偉人の言葉を咀嚼して、人生の教訓にしていた。

「反芻する」

「反芻(はんすう)する」とは、「(牛や羊などが)一度飲み込んだ食物を口の中に戻して咀嚼し、再び飲み込むこと」「繰り返しよく考え、よく味わうこと」です。「噛み締める」の3の意味に近い言葉です。

【例文】

  • 学校で習った英語表現を反芻した。
  • その若い医師は、落ち込んだ時にはいつもヒポクラテスの誓いを反芻していた。

「噛み締める」と「健康」の関係

「噛み締める」という動作は、医学的には「噛みしめ」「くいしばり」「ブラキシズム」などと言い、健康への影響が大きいと言われています。具体的には、「歯周病」「歯のすり減り」「顎関節症」「肩こり」などの原因になるというものです。

この「噛みしめ」の原因の一つがストレスとされています。1の意味で説明したように「悔しい」「恥ずかしい」といった感情が影響していると言えるでしょう。

歯を食いしばる力は60kg以上とも言われていますが、食事で食べ物をかむ時間はそれほど長い時間ではありません。

一方、感情の表れとしておこる無意識の「噛みしめ」「食いしばり」は、歯や歯茎(はぐき)や顎(がく)関節に過剰な力が加わって上記のような症状が起こるようです。

現代は、ストレス社会と言われていますが、心身の健康のためにもストレスの少ない日々を送りたいものですね。

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