「後学」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「後学」の読み方や意味を知っていますか。読み方は「こうがく」です。人から何かを教わる時に「後学のために」と前置きをしますが、もし間違って「ごがく」などと言ってしまったら大恥をかいてしまいますね。この記事では「後学」の意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 「後学」の意味
  2. 「後学」の使い方
  3. 「後学」の同音異義語
  4. 「後学」の関連語

「後学」の意味

「後学」には大きく分けて2つの意味があります。

  1. 今後の自分のためになる知識や学問
  2. 後進の学者

比較的よく耳にする「後学のため」「後学として」の「後学」は1の意味で使われています。「今後何かの役にたつ知識かもしれないので」と前置きをして教えを請う時に使う常套句です。

2の「後進の学者」とは、「自分と同じ道を歩んでいる、もしくは歩もうとしている後輩」のことです。2の意味の対義語として「先学」がありますが、こちらは「先に学問に通じている人。学問上の先輩」です。

「後学」の使い方

例文

  • 君が将来どのような道に進もうとしているかは知らないが、後学のために今日開かれる講演会に出席するべきだ。
  • 申し訳ありません。後学のためにこの問題についてご教授お願いできますでしょうか。
  • ソーシャルネットワークに関して全く興味が無いのだが、後学のためにいくつか試してみることにした。
  • 私はこの研究に関しては後学で、教授に反対意見なんて述べることは出来ない。

「後学」の同音異義語

「向学」

「向学(こうがく)」は、「学問に心を向けること」という意味です。今まであまり勉学に励んでこなかった人が、一念発起して勉学に勤しむ様子を「向学に燃える」と言います。また学問に励もうとする心を「向学心」と呼んだりします。

【例文】

  • 先月転校してきた生徒の存在が、くすぶっていた私の向学心を揺り動かした。
  • 彼の向学のためにある教授の講演会に参加したのだが、大した効果は得られなかった。
  • まさか向学に燃える友人の姿を見る日が来るとは思いもしなかった。

「好学」

「好学(こうがく)」は、「学問を好むこと」という意味です。学問に対して心を向けている状態は「向学」と似ていますが、意識的に学問に心を傾けるのが「向学」で、純粋に心から学問を愛しているのが「好学」という違いがあります。

「好学」な人物を「好学の士」と呼びます。一般的にも使われる言葉ですので覚えておくと良いでしょう。

【例文】

  • ある研究会でその道にとても詳しい人物と知り合った。巷(ちまた)では彼は好学の士と呼ばれているらしい。
  • 我が子がこのまま好学でいてくれたら将来がとても楽しみになる。
  • 大学入学後、彼女は好学の心を失ってしまったように遊び放題している。

「講学」

「講学」は、「学問を研究すること」という意味です。「講学上の概念」や「講学上の分類」というようにほぼ決まった形で使われる言葉です。

【例文】

  • 今回のようなケースでは、この不在者のことを講学上で失踪者と分類するらしい。
  • 彼は講学のために色々な犠牲を払ってきた。何とかして成果をあげたいところだろう。
  • 彼女は数ある働き方の中から講学を選択し、とりつかれたように時間を費やしている。

「後学」の関連語

「ためになる知識」という観点から三つの言葉を紹介します。

「雑学」

「雑学」とは、「雑多な物事・多方面にわたる系統立っていない学問や知識」のことです。雑学は、何かと役に立つよという人もいると思いますし、実際に役に立つ場面もあります。

しかし、「雑学」は「自分のためになるかどうか」とは無関係であるのに対し、「後学」は「自分のために役立てる」という気持ちを含んでいます。

なお、「雑学」と「蘊蓄(うんちく)」を混同しがちですが、「蘊蓄」は「十分に研究した上で蓄えられた深い知識」のことで、「雑学」とはまるで違う意味を持つので注意しましょう。

「トリビア」

一時期流行った「トリビア」は、以前あったテレビ番組のタイトル「トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜」からもわかるように、「くだらないこと、取るに足らないことについての雑学的な知識」のことを指します。

「豆知識」

「豆知識」は、「ちょっとした知識。本筋からは外れているけれども知っていると役に立つ知識や話」という意味です。「生活の知恵」というような感じで使われる言葉です。


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