「悪戦苦闘」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「悪戦苦闘」は、試合やゲームで勝利が難しそうな場面や、大きな壁に打ち勝とうとする時などに用いる印象がありますね。比較的よく知られた四字熟語のひとつとも言えるでしょう。今回は「悪戦苦闘」の意味や使い方について説明しながら、四字熟語の類語とともに紹介します。

目次

  1. 「悪戦苦闘」の意味
  2. 「悪戦苦闘」の使い方と例文
  3. 「悪戦苦闘」の類語

「悪戦苦闘」の意味

「悪戦苦闘」(あくせんくとう)の意味は以下の通りです。

  1. 強敵を相手に不利な状況となり、苦しみながらも必死で戦うこと
  2. 困難を強いられていても、苦しい思いをしながら必死で努力を重ねること

「悪戦」は劣勢になっている状態で戦うことを表します。また「苦闘」は、苦しい戦いを強いられつつも、それに耐えながら懸命に戦うことという意味です。それぞれ似た意味の熟語を重ねてできた言葉で、上記2の意味は1の意味から派生しています。

「悪戦苦闘」の使い方と例文

「悪戦苦闘」は、不利な戦い「そのもの」を表すときと、上記の2の意味である「困難な状況でも必死で努力する様子」を表現する場合があります。この意味においては、劣勢でも努力をする姿を肯定的にとらえている表現と言えるでしょう。

1.不利な状況で戦うこと

1つ目は、「戦うこと」にフォーカスした使い方です。本来の戦いだけでなく、競技やゲームなどにおいて、厳しい戦いを強いられている様子も表すことができます。

【例文】

  • 大国に宣戦布告した小国が悪戦苦闘している。
  • 試合で、格上の相手に悪戦苦闘を強いられる。

2.困難な状況でも必死で努力すること

1の意味から転じて、困難な場面にも負けずに努力している様子を表すこともできます。現在では、こちらの意で使われることが多いでしょう。

【例文】

  • 悪戦苦闘しながらも、なんとか確定申告書を作成して提出にこぎつけた。
  • なり手のない大役に任命され、悪戦苦闘の毎日だった。

「悪戦苦闘」の類語

「孤軍奮闘」

孤軍奮闘」(こぐんふんとう)とは、応援もなく一人で、もしくは非常に僅かな人数のみで一生懸命戦うこと、転じて、難しいことをやり遂げるのに、援助がなく一人で必死で努力を重ねて取り組んでいることを言います。

「悪戦苦闘」は特に戦っている人数について言及せずに劣勢で弱い立場でも必死で戦うことを表します。一方「孤軍奮闘」は一人、もしくは本隊から孤立した少人数が懸命に戦っている様子を表しています。

難しいことに対して努力するという意味合いで、「悪戦苦闘」に類する言葉と言えるでしょう。

【例文】

  • 彼の孤軍奮闘の努力で、世界に認められる発明品が生み出された。
  • ドッジボールで皆が当てられる中、A君が孤軍奮闘してボールに食らいついていた。

「千辛万苦」

「千辛万苦」(せんしんばんく)は、数多くの辛いことや苦労を経験するという意味です。「千万」は数え切れない多くのこと、「辛苦」は辛く苦しいことです。

「強敵と戦う」ニュアンスはないものの、困難を経験するという点において「悪戦苦闘」に近い意味と言えますね。

【例文】千辛万苦のすえ、現在の地位を手に入れた。

「難行苦行」

「難行苦行」(なんぎょうくぎょう)とは、大変な苦難をしている様子を言います。仏教に由来する四字熟語で、悟りを開くため苦しい修行に打ち込む修行僧の姿から来ています。

相手と戦う「悪戦苦闘」とは異なり、自分との戦いで苦しい修行に打ち勝とうとするイメージができますね。

【例文】数々の難行苦行にめげず、ついに作品を完成させた。

「苦心惨憺」

苦心惨憺」(くしんさんたん)は、心を悩ませながら苦労をして様々な工夫をこらすことです。「憺」は「澹」や「淡」の字を使う例もあります。

「苦心」は、ある物事を最後までするために、考えてみたり試したりして苦労することを指します。また「惨憺」とは、いろいろと心を砕き思い悩みながら行動することです。「悪戦苦闘」と異なり、「強い相手と戦う」という意味は含まれません。

【例文】苦心惨憺して、バラバラのチームをまとめ上げた功績は大きい。

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