「賛辞」とは?意味や使い方をご紹介

「惜しみない賛辞(さんじ)が贈られた」などのフレーズで耳にすることも多い「賛辞」。しかし、あらためてその意味を問われると困惑してしまう人も少なくないはずです。そこで、今回は「賛辞」の意味や使い方を例文も交えながら解説していきます。

目次

  1. 「賛辞」の意味とは?
  2. 「賛辞」を用いた例文
  3. 「賛辞」の関連語
  4. 「賛辞」の対義語
  5. 「賛辞」を英語で表現すると?

「賛辞」の意味とは?

「賛辞」とは、相手をほめたたえる言葉や文章を意味する言葉です。この「賛辞」は、「讃辞」と表すこともできますが、「讃」の書き換え字として「賛」が常用漢字表に入っていますので、一般的にあまり使われることは多くありません。

また、「賛辞」は、漢語ということもあってやや堅い言い回しのため、より柔らかい表現を好む方には「おほめの言葉」などの代替表現を使用するのがおすすめです。

逆に、報道記事や堅めの文体の小説などには、「賛辞」を使用する方が向いていると言えます。この辺りの使い分けは、文章の種類・用途や個人の趣味や好みが大きく関わってくることでしょう。

「賛」の字義とは?

「賛」は、「会見する」「助ける」をはじめとしてさまざまな意味を持つ多義語です。その中でも「賛辞」の「賛」が表しているのは、「ほめたたえる」という意味です。

この意味で用いられている「賛」を含む熟語には、賛美や賞賛、称賛などがあります。特に四字熟語の「自画自賛」は、その好例だと言えるでしょう。

「辞」の字義とは?

「辞」も、「やめる」や「別れを告げる」をはじめ、さまざまな意味を持つ多義語です。その中でも「賛辞」の「辞」は、「ことば」という意味を表しています。

この意味の「辞」を含む熟語で代表的なものは、祝辞や辞書、辞令などです。その他にも答辞や外交辞令、美辞麗句(びじれいく)といった熟語を見聞きした方も多いのではないでしょうか。

「賛辞」を用いた例文

  • 自らの命の危険も顧みない消防隊員の勇気ある行動に市民から惜しみない賛辞が与えられた。
  • 私の取った人命を救助するという当然の行動に過分な賛辞を頂戴し、大変恐縮しております。
  • けっして国民のみなさんからの賛辞がほしくて今回の減税に踏み切ったわけではございません。

いずれの例文においても、「賛辞」を「ほめ言葉」や「おほめの言葉」に置き換えてみると意味が取りやすいでしょう。

「賛辞」の関連語

  • 賛美(さんび):ほめたたえること
  • 賞賛(しょうさん):物を与えてほめること
  • 称賛(しょうさん):言葉でほめること
  • 礼賛(らいさん):ほめたたえること
  • 頌詞(しょうし):ほめたたえる言葉
  • 祝辞(しゅくじ):お祝いの言葉

「賛辞」の対義語

  • 罵詈(ばり):汚い言葉で悪口を言うこと
  • 悪口(わるくち/あっこう):人を悪く言うこと
  • 酷評(こくひょう):手厳しく批評すること
  • 苦言(くげん):内容は厳しいが言われる人のためにあえてする忠告
  • 雑言(ぞうごん):いろいろな悪口やでたらめな言いがかり

「賛辞」を英語で表現すると?

「賛辞」の英訳として一般的なのは、「compliment」「eulogy」「tribute」です。なかでも、「compliment」がもっとも一般的で目にする機会も多いことでしょう。

「eulogy」は、故人に対して「追悼(ついとう)」という意味で用いられることの多い英単語です。もうひとつの「tribute」は、元々、年貢や捧げものという意味を持っています。

英語の「賛辞」を用いた例文

  • She made a compliment to Mr. White.(彼女は、ホワイト氏に賛辞を述べた。)
  • I gave an eulogy to the general.(私は、その将軍に賛辞を呈した。)
  • They received many tributes of praise.(彼らは、多くの賛辞を受けた。)


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