「孤軍奮闘」とは?意味や使い方をご紹介

「孤軍奮闘」という言葉から、映画やアニメの主人公が一人で必死に戦っている姿を思い浮かべる人は、多いのではないでしょうか。現実社会でも仕事やスポーツに於いて、「孤軍奮闘」する状況になることがあるかもしれません。「孤軍奮闘」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「孤軍奮闘」とは?
  2. 「孤軍奮闘」の使い方
  3. 「孤軍奮闘」の類義語
  4. 「孤軍奮闘」する映画

「孤軍奮闘」とは?

孤軍奮闘(こぐんふんとう)」とは、援軍の助けが望めないまま、孤立した状態で力をふるって敵と戦うこと、あるいは、物事を成すうえで、周りの人たちの助けが望めない状況でも、ただ一人、努力し頑張ることです。

「孤軍奮闘」は、「孤軍」と「奮闘」の二つの熟語から成る四字熟語で、それぞれ次のような意味があります。

  • 「孤軍」:援軍なく孤立した少人数の軍勢。「孤」は、ひとつの意味。
  • 「奮闘」:力をふるって敵と戦うこと。困難などに対して、力のかぎり努力すること。

「孤軍奮闘」の使い方

孤軍奮闘は結果の良し悪しに関わらず、周りの人の助けが得られない状況で一人懸命に努力したことを表す際に使います。

<例文>

  • 高校野球の県予選で、1・2年生チームながら2年生ピッチャーの孤軍奮闘により、準決勝まで登りつめた。
  • プロジェクトメンバー5人中4人がインフルエンザに罹ったため、リーダー一人で孤軍奮闘する羽目になった。
  • 1615年大阪夏の陣で、豊臣方の武将後藤又兵衛は道明寺の戦いに於いて、徳川方相手に孤軍奮闘するも、力尽き討死にしました。
  • 大手自動車メーカーが揃って電気自動車へシフトするなか、独自技術でディーゼルエンジン車に力を入れるメーカーの孤軍奮闘が話題になっています。
  • 群れからはぐれた、母親ライオンと赤ちゃんライオン2頭。子供を守るため孤軍奮闘する母親ライオンの試練は続く。

「孤軍奮闘」の類義語

「僑軍弧進」

「僑軍弧進(きょうぐんこしん)」とは、誰からの助けもなく孤立した状態で進軍すること、または、誰の助けもなく一人で物事に当たることです。

「僑軍」は、他の地方からやって来た軍隊、遠征軍を指します。「僑」という字には、仮住まい、他に身を寄せる、という意味があります。

「孤立無援」

「孤立無援(こりつむえん)」とは、周りとかけ離れ、ただ一人で誰の助けも無いことです。「孤立」は、助ける者がなく周りから引き離された状態、「無援」は、助けがないことを意味します。「孤立無援」は同義語を続けて、誰も助けてくれないことを強調した言葉です。

「四面楚歌」

「四面楚歌(しめんそか)」とは、周りを敵に囲まれ、助けがなく孤立した状態のことです。現実社会に置き換えると、立場や相性などで対立することが何度かあり、気づけば周りは敵対者や反対者ばかりで孤立してしまうという状況です。

「四面楚歌」は、中国前漢時代の司馬遷が著した『史記』の中の「項羽本記(こうほんぎ)」に由来する故事成語です。

紀元前202年、楚(そ)の項羽(こうう)軍が垓下(がいか)の砦で、漢の劉邦軍に囲まれた時、夜が更けて四方の漢軍から盛んに楚国の歌が聞こえて来るのを聞いて、楚の民がすべて漢に降ったかと、驚き嘆いたという故事からきています。

「孤軍奮闘」する映画

「孤軍奮闘」する映画と言えば、主人公一人に対し多くの敵という孤立無援の状況で一人戦うというアクション映画が多いでしょう。そのような作品の一つに、ブルース・ウィルス主演の映画『ダイ・ハード』シリーズがあります。

たとえば、シリーズ第1作の『ダイ・ハード』では、テロリスト集団に占拠されたロサンゼルスのビルの中、一人の刑事とテロリスト集団との闘争が繰り広げられます。まさに「孤軍奮闘」をそのまま映像化した作品と言えるでしょう。


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