「瓦解」とは?意味や使い方をご紹介

「瓦解」というと大きな団体などの組織が解体されて、跡形もなくなってしまうようにイメージできる場合があります。なぜ瓦という字をあてるのかと疑問に感じる方もいるかもしれません。「瓦解」の意味や使い方を由来を含めて紹介します。

目次

  1. 「瓦解」の意味
  2. 「瓦解」の使い方
  3. 「蟻の一穴」とは

「瓦解」の意味

「瓦解」(がかい)とは、最初は一部だけほころんだように見えたものが、少しの崩れが元で組織として成立していた物事がすべて粉々になって壊れてしまうことです。しかし、綻びの大小に関わらず、単に組織や体制などの崩壊を指す場合もあります。

「瓦解」の由来

「瓦解」の由来は、日本家屋に使われている屋根瓦がもとになっています。屋根瓦はしっかりと強く固定されているように見えます。しかし、火事や台風、震災などの災害などで一部が崩れ落ちると落下した勢いですべてが下に崩れて粉々に割れてしまいます。

外見上は堅牢に見えても、屋根瓦がほんの少し損壊しただけで屋根全体に影響し、瓦が落ちる勢いでなし崩しにばらばらになる様子を簡単に崩れてしまうことになぞらえているのでしょう。

「瓦解」の使い方

「瓦解」の対象になるものは、組織です。屋根瓦が発祥でも、建物が全壊したという意味では使えないので注意してください。

組織といってもさまざまな組織がありますが、「瓦解」は、サークルやチームのような小規模な団体から、会社のような比較的大きな団体にも使用可能です。さらには、江戸幕府のような国家体制が機能しなくなることを表すこともあります。

多くの場合は、組織の不祥事、一部の人の対立が元で組織が揺らぐ、方向性の違いで仲たがいするなどの何かしらのささいな原因から組織全体が壊れることを言います。

「瓦解」の例文

  • 度重なる大臣の汚職で政権が瓦解した。
  • クーデターが起こり、大国の体制が瓦解して大きな驚きに包まれた。
  • 対立によりチームが瓦解する事態に陥った。

「蟻の一穴」とは

「瓦解」に類する言葉に「蟻の一穴」(ありのいっけつ)があります。「蟻の一穴」とは、巨大で強い組織であっても、ささいな出来事や不祥事から深刻な状況に追い込まれて存亡の危機に瀕すること。「蟻の穴から堤も崩れる」という慣用句の一部を切り取った格言です。

どんなに強い堤(土手)を造ったとしても、蟻のようなごく小さな生物が掘って開けたたった1つの穴が原因で崩れてしまうことがあることに由来しています。

【例文】

  • 社員のSNSの書き込みを放置したせいで不買運動に繋がり、まさに蟻の一穴という状況だ。
  • 蟻の一穴とならぬよう、苦情処理は丁寧に対処する必要がある。


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