「激情家」とは?意味や使い方をご紹介

「激情家」と聞くと、どんなイメージがわくでしょうか。激情、情熱、パッション。いずれにせよ、燃え上がるような激しい心が喚起される言葉です。時にネガティブなニュアンスも含むため、使うときは慎重に。今回は「激情家」の意味と使い方を類語を含めてご紹介します。

目次

  1. 「激情家」とは?
  2. 「激情家」の使い方
  3. 「激情家」の類語

「激情家」とは?

「激情家」(げきじょうか)と読みます。作家、画家、人情家…このようなかたちの「家」が人を意味することはお分かりかと思います。

まずは、激情の意味を探ってみましょう。「激情」とは、激しくわきあがる高ぶった感情のことを指します。なじみ深い「感情」という言葉ですが、端的にいえば、何かに対してわきおこってくる心の動きや気持ちのこと。つまりは、喜怒哀楽ともいえます。

したがって、「激情家」とは、喜怒哀楽などの感情を激しく表出する人、感情の起伏が激しい人のことを意味する言葉です。

すぐに怒る人は癇癪(かんしゃく)もち、つねに楽しみ笑う人は楽天家、悲しみに沈みやすい人は悲観論者など、性格に由来する言葉は多々あります。「激情家」においては、どのような激情を発露する人なのかは、前後の文脈で判断することになります。

「激情家」の使い方

「激情家」は、使い方に慎重さが要求される言葉のひとつです。喜怒哀楽の表出は普通のことですが、その「激しさ」が際立った言葉であるがゆえに、ネガティブなイメージを喚起することが多いのです。

使い方にご注意

「激情家」という言葉には、喜怒哀楽という全般的な感情の起伏が激しいというイメージがあり、そう呼ばれる人は、ある意味で自己コントロールが不安定である場合もありえます。

突然激しく怒り出したり、泣き始めたり、笑い出したり。どう接したらいいか周りが戸惑う場合もありますね。反面、そのような激しい感情を創作に活かし、すぐれた芸術家や文筆家として活躍する人々も多々います。

ポジティブであれネガティブであれ、激しい感情の露出は他者に大きな影響をもたらすことが多いため、「激情家」とトラブルは隣りあわせ。そのような背景があるゆえに、「激情家」を他者に使うときには慎重さが必要とされるのです。

「激情家」の文例

(A男)

上司が激情家で、部下の失敗はすぐ怒鳴りつけるし、結果を出せば大賞賛。働く環境として安定感がなくてつらいなあ。

(B子)

夫の激情家ぶりに翻弄されてきたけれど、10年目にしてわかったの。同じ土俵にのらずやり過ごすに限る、ってね。

(C男)

激情家のミュージシャンは、人としてはわからないが、アーティストとしては最高だよ。そのパッションは、聞き手の魂を揺さぶるからね。

「激情家」の類語

「熱血漢」

「熱血漢」「ねっけつかん」と読みます。「熱血」は血が熱いこと、すなわち血がわきたつような熱く激しい情熱を意味し、「漢」は男を意味します。

上記2つの言葉で構成される「熱血漢」は、激しい情熱や意志をもって行動する男性を意味します。辞書のなかには、定義に「正義感が強い」ことを付記するものもあります。

「熱血漢」にはネガティブなニュアンスはなく、むしろ「男の中の男」的なイメージをもたらす言葉ですが、現代日本語においては、女性に対して用いられることもあります。

「激情家」と異なっているのは、「熱血漢」の熱い感情や情熱は、ネガティブなものに対して発動されるものではないという点。自らのやるべきことや理想などに向けての強い情熱をもち行動に移す人、という意味で使われています。

「情熱家」

「情熱家(じょうねつか)」とは、情熱的な人、対象に強い情熱をもって取り組む人を意味する言葉です。「熱情家(ねつじょうか)」という言葉もあり、同じ意味をもちますが、どちらかといえば「情熱家」のほうが一般的といえます。

「熱血漢」と同様に、ネガティブな感情の発露ではなく、「情熱家」はあくまでポジティブなニュアンスがあります。また、男女の区別なく使うことのできる言葉です。

他者に対して用いるときは、ネガティブな批判と受け取られる可能性もある「激情家」よりも、「情熱家」を選択することが無難とえいましょう。

【文例】

  • 山本君は、仕事にも全力投球、家庭も大事にする男だ。自分の人生をつねによい方向に進めていこうという尊敬すべき情熱家だよ。


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