「機密」とは?意味や使い方をご紹介

「機密文書」「機密保持」などの表現に使われる「機密」。何かしらの「秘密」に関わる言葉だというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、では「機密」と「秘密」の違いは何でしょうか?ここでは、「機密」の意味や使い方についてご紹介します。

目次

  1. 「機密」の意味
  2. 「機密」の使い方
  3. 「機密性」とは?
  4. 「機密」を英語で言うと?

「機密」の意味

「機密」(きみつ)とは、「枢機(すうき:物事のきわめて重要なところ)にまつわる秘密」を本意とする言葉であり、主に政治や軍事などの分野における「もっとも大切な秘密の事柄という意味です。

単純に「秘密」と言った場合、個人的な隠し事にも用いられますが、「機密」の場合は国家などの大きな組織が(何らかの合理的な根拠をもとに)包み隠す事柄に用いられるという違いがあります。

必然的に「機密」には「最重要」「きわめて大切」というニュアンスが含まれ、「絶対に露見してはいけない事柄」を表す代名詞的な言葉といえるでしょう。

「機密」の使い方

「機密」は「それは機密だ」などと単独で使われるほかに、「国家機密」「防衛機密」「機密費」「機密情報」「機密文書」のように、その機密に関連する組織・概念や、機密として扱われる媒体を指す言葉と共に使用します。

また、「機密指定」「最高機密」「機密度」「機密保持」などのように、機密の度合いや取り扱いを表す使い方もあります。

基本的には「扱い」を表す

「機密」は原則として事柄(情報など抽象化されたもの)を表す言葉ですので、「機密」そのものが具体的な物・場所である例はあまり多くありません。

ただし、物・場所そのものの「扱い」を「機密」と呼ぶことは多くあり、「機密(として扱われる物)を盗む」「機密(として扱われる物・場所を撮影した)写真」といった表現が可能です。

基本的には「機密として扱う」ことを「機密」と呼ぶ点を押さえておきましょう。

比喩的な使用方法もある

「機密」は、「きわめて重要な事柄」というニュアンスのみが抜き出されて、個人のちょっとした隠し事や秘密を大げさに言う比喩表現としても使用することができます。

この場合は、「機密」と言っても大抵は大して重要ではない事柄であり、単に秘密の理由を言いたくないがために、「ある深い事情があって話すことができないのだ」というごまかしやはぐらかしの文脈で使われる用法が多いようです。

例文

  • そのハッカーは、軍の最高機密であるパスワードをいとも簡単に入手した。
  • 機密保持の観点から、知る必要のない人間には情報を与えない。
  • 処分されたはずの機密文書がジャーナリストの手によって公開され、国際社会を驚かせた。
  • 私の好物?それは最高機密よ、もう少し仲良くなったら教えてあげるわ、と彼女は冗談めかして言った。

「機密性」とは?

IT(情報技術)に詳しい方であれば、「機密性」という言葉はお馴染みかもしれません。「機密性」とは、あるデータ(情報)にアクセスできる人間を最小限にする考え・仕組みのことです。

デジタル化された「情報」は、現実の書類よりもはるかに複製が容易であり、その内容が重要であればあるほど、誰でも無差別にアクセスできる状態に置くことは大変なリスクを負います。

企業の顧客管理、銀行の口座管理、店舗の商品管理など、情報技術が生活のあらゆるシーンで欠かせないものとなっている昨今、「機密性」は情報管理の基本中の基本と位置付けられています。

「機密」を英語で言うと?

「機密」を英語で言う場合には、以下のような表現を用います。

  • secret
  • sensitive
  • classify(secret classified)
  • confidential

組織によっては、機密情報のレベル(秘密度)に段階を設けている場合もあり、「機密」よりも上に「極秘」(Eyes Only / Top Secret)という分類が設けられている場合があります。

例文

  • He works in the Intelligence Agency on state secrets.(彼は情報庁で国家機密に携わる仕事をしている)
  • Sensitive.(※書類に押された「機密」のスタンプ)
  • Confidential documents were leaked, and officials were uproar.(機密扱いの文書が流出して、関係者は大騒ぎだ)


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