「雑炊」や「炊き込みごはん」を指す沖縄の方言は?使い方をご紹介

みなさんは普段、沖縄の方言をよく耳にしますか?沖縄の方言は日本の標準語とはかなり違う言葉が多く、雑炊や炊き込みごはんも沖縄ならではの方言があります。今回は、沖縄の郷土料理にも登場する、「雑炊」や「炊き込みごはん」の沖縄の方言とその使い方について紹介します。

目次

  1. 「雑炊」や「炊き込みごはん」を沖縄方言で言うと?
  2. 「ジューシー」の使い方
  3. 「ジューシー」の作り方
  4. 「ジューシー」の種類

「雑炊」や「炊き込みごはん」を沖縄方言で言うと?

冬といえば鍋料理。鍋料理を雑炊で締める人も多いでしょう。この雑炊の作り方や定義には諸説ありますが、一般的には、一度炊いたごはんを洗って出汁や具材を入れて煮込んだものを指します。

一方、炊き込みごはんは、米を野菜や鶏肉などの具材、醤油などで味付けした出汁と一緒に炊き上げたもの。栗ごはんや松茸ごはんのような季節ならではの素材を使ったものや、鯛めしのように縁起物とされているものもありますね。

これらを沖縄の言葉で表現するとどうなるでしょうか?

「雑炊」「炊き込みごはん」の沖縄方言

沖縄の方言では、雑炊や炊き込みごはんのことを総じてジューシー」と呼んでいます。細かく言えば、雑炊のは「ヤファラジューシー」「ポロポロジューシー」(やわらかいジューシー)、炊き込みごはんのことは「クファジューシー」(かたいジューシー)です。

「ジューシー」の由来

上で説明したように、沖縄では、雑炊のことを「ヤファラジューシー」「ポロポロジューシー」、炊き込みごはんのことを「クファジューシー」と言いますが、「ジューシー」の部分が共通していますね。

この「ジューシー」は、もともと、雑炊飯(ぞうすいめし)が音変化した「ジューシーメー」に由来しています。

「ジューシー」とは

冒頭で触れたように、一般的に、雑炊と炊き込みごはんでは調理方法が違います。そのふたつを総じて、「ジューシー」と呼んでいる理由は明らかではないようです。もしかしたら、ごはんでも白米でも、具材と一緒にだし汁と似たものが「ジューシー」ということなのかもしれませんね。

沖縄では先祖を迎える旧盆がとても大切にされており、旧盆の初日「ウンケー」には、ご先祖への供物として「ウンケージューシー」を作ったのが「ジューシー」の起源とされています。

「ジューシー」は沖縄の伝統料理で、現在でも祝い事や仏事の節目の料理として振舞われています。また、沖縄のスーパーでは、お米と一緒に炊き込むだけで手軽に「ジューシー」を作れる、レトルトパウチのジューシーの素が売られているそうです。

「ジューシー」の使い方

  • 東京で生活していると、母が作ったジューシーが恋しくなる。
  • ソーキそば(沖縄そば)とジューシーは、沖縄のソウルフードだ。
  • ジューシーはもともとはご先祖さまへのお供え物だった。

「ジューシー」の作り方

一般的な「ジューシー」は、米を、豚バラ肉やひじき、人参、椎茸、こんにゃくなどと一緒に、豚の茹で汁や昆布の出汁で炊き上げます。炊き上がったらラードなどを混ぜ込むので、コンビニなどでよく売られている五目ごはんなどよりは、こってりしています。

「ジューシー」の種類

このほかにも「ジューシー」は、食べる時期や入れる具材によっても呼び方が変わるので、たくさんの種類があります。

  • フーチバージューシー:ヨモギの入ったジューシー
  • チンヌクジューシー:里芋の入ったジューシー
  • フージャージューシー:ヤギ肉の入ったジューシー
  • トゥンジージューシー:冬至に無病息災や家族繁栄を願う。田芋(または里芋)を入れる。

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