「脱退」とは?意味や使い方をご紹介

「脱退」は所属団体に属することをやめるという意味です。「1933年、日本国際連盟脱退」のような昔からの用法もあれば、アイドルが所属グループから離れることを指す、最近よく見る用法もあります。類語も多くありますので、比較しながら意味や使い方を解説します。

目次

  1. 「脱退」とは
  2. 「脱退」の類義語
  3. 「脱退」と「卒業」

「脱退」とは

「脱退」とは所属する組織の一員であることをやめるという意味です。「する」をつけて「脱退する」という動詞形で使うことが多くあります。

使い方

  • 満州事変後、日本の国際連盟脱退が勧告されるまでを研究している。
  • 保険組合からの脱退について。保険組合を脱退したときは、保険証の返却が必要です。
  • 人気アイドルグループのリーダーの突然の脱退宣言は大きなニュースになった。

「脱退」の類義語

「脱退」することは、どのような組織から身を引くかによって「退団」、「退会」、「脱会」、「脱党」、「離党」など様々な言い方が可能です。

本項では、元の所属団体を限定せず、何かから抜けるという意味で共通性を持つ語と比較していきます。

「離脱」

「離脱」とは、それまでに居たところから離れるという意味です。「脱退」は「組織」から離れることを指すのに対し、「離脱」は場所や立場、状況から離れる場合にも使えます。

【例】  

  離脱する 脱退する
EUを
皇籍を ×
煩悩から ×

「引退」

「引退」は、それまでの地位や仕事、役目において現役であることを止めることを言い、それらは必ずしも組織ではないのが「脱退」との違いです。例えば、「アイドルグループを脱退して、芸能界を引退する」のように使い分けます。

また、「引退」は現役を退くため、その後は類似の活動は行わないものとみなされます。

【例】

  引退する 脱退する
テニス選手を ×
理事長を ×

「脱退」と「卒業」

グループで活動している芸能人のニュースでよく聞くフレーズが「脱退」「卒業」です。違いはどこにあるのでしょうか。

「卒業」とは

「卒業」は、学校などで決められた全ての課程を終えることを指します。

卒業後は次の課程に入ったり、次のステップに進むことが示唆されるため、転じて学業に特定せず、ある段階を終えるという意味での用法もあります。芸能人の「卒業」も後者の意味です。

【例】

  • アイドル卒業後は、女優になります!

「卒業」は「やり遂げた」ニュアンス

「脱退」は原則的に所属団体から離れることだけを意味するのに対し、「卒業」はやるべきことはやり遂げたという響きがあり、「脱退」よりも好んで使われているとみられます。

しかし、「卒業」の基準がないものに「卒業」の語を使うことに対する違和感を指摘する声もあり、正式な用法とは認められないのが現状です。定年退社のように、区切りを付けられる行為に関しては、「卒業」の語の利用は問題ありません。

【例】

  • 電機会社を卒業してから修業を始めて、遂に蕎麦屋を開業した。


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