「執拗」とは?意味や使い方をご紹介

「執拗」という熟語からは、何となくしつこくて嫌な雰囲気を感じることはありませんか。良い意味で使われることは少ない言葉ですが、近年では「粘り強い」というポジティブな意味で使用されることもあります。ここでは、「執拗」の意味や使い方、類語や反対語について紹介します。

目次

  1. 「執拗」について
  2. 「執拗」の意味と使い方
  3. 「執拗」の類語
  4. 「執拗」の反対語

「執拗」について

「執拗」の読み方は「しつよう」ですが、まれに「しつおう」と読まれることもあります。

「執拗」の熟語としての意味をご紹介する前に、まずはそれぞれの漢字の意味を確認しておきましょう。

「執拗」の字義

「執」は、手かせを表す象形文字の「幸」と人がひざまずいている様子を表した象形文字の「丸」を組み合わせた漢字です。そこから、「とらえる」「捕縛する」などの意味を生じ、強くこだわるという意味も派生しました。

「拗」は、手でねじって物を断ち切ることを表しています。「ねじる」というところから、性格が素直でないひねくれるすねるなどの意味が派生しました。

二つの漢字の意味から考えると、「執拗」はこだわりが強くすねて意固地(いこじ)になっている様子ひどく頑固でひねくれている性格などを表し、例えば「執拗な人」と言ったら、あまり良くない性質の持ち主であることがうかがえますね。

「執拗」の意味と使い方

「執拗」は名詞で使うほかに、「執拗だ」「執拗に」「執拗な」のように形容動詞の形で使われることもあります。

ここでは、「執拗」の意味を以下の3つに分けて意味と使い方をご紹介します。

  1. 意固地
  2. しつこい
  3. 粘り強い

1.意固地

「執拗」には、こだわりが強くて意固地になる所から、あくまでも自分の意見を通そうとするワガママがすぎる様子や、片意地を張って自分の考えにしがみつき他人に譲らずに耳を貸さないことを表しています。

例えば「執拗に主張する」と言えば、他の意見を無視して自分の意見を強く言い続けている様子を指します。

【使用例】

  • 自分の意見を執拗に主張してばかりいると、他人に受け入れられないよ。
  • 押しの強さを発揮してワガママな意見ばかり執拗に畳み掛ける人だ。

2.しつこい

意固地になって意見を言い続けるところから、「執拗」は非常にしつこいという意味でも使われるようになりました。「執拗に食い下がる」(しつこくくっついて粘る)、「執拗につきまとう」(しつこくつきまとう)などのように用いられます。

【使用例】

  • 記者は執拗に食い下がって特ダネをものにする。
  • 執拗につきまとうストーカー行為は後を断たない。

3.粘り強い

近年では、悪い表現だけでなく良い意味で「執拗」が使われていることもあります。例えば、しつこいところを長所として「諦めずに粘り強い」、「最後までやり遂げる」という意味に捉えて褒める使い方が該当します。

【使用例】

  • 十津川警部は、執拗な捜査で電車を使った犯人のアリバイを崩していく。
  • 監督の執拗な抗議により、間違った判定が覆った。

「執拗」の類語

「意固地」「しつこい」「粘り強い」、それぞれの意味ごとの類語をご紹介します。

1.意固地

  • 頑固…1つの考えに固執して、他からの言い分に対して全く受け入れない性格や、態度を全く変えない様子。
  • 強情(剛情)…意地を張って、自分の考えや行動を押し通し、人を寄せ付けない様子。強情っぱり(ごうじょっぱり)。

【使用例】
  • 自分の主張を全く折り曲げずに頑固に言い張る。
  • 聞き分けのない子供のように剛情な奴だ。

2.しつこい

  • 執念深い(しゅうねんぶかい)…1つの思いに強くとらわれて、なかなか諦めない様子。
  • くどい…何度も繰り返しうるさく言って、煩わしく感じること。くどくど。

【使用例】
  • 執念深い彼は、何度も彼女の浮気を疑っている。
  • お母さん、もう子供じゃないんだから。大学行く前に「ハンカチ持った?」とか「宿題は?」とかくどいよ。

3.粘り強い

  • 辛抱強い(しんぼうづよい)…嫌なことや辛いことなどを、心を強く持って耐え忍ぶこと。
  • 我慢強い…苦しい感情を抑えて、こらえる力が強い性格や様子。

【使用例】
  • チャンスを辛抱強く窺って勝負に打って出た。
  • 苦しいイビリに耐えた我慢強い人だ。

「執拗」の反対語

淡泊

「執拗」の反対語としては、「淡白淡泊澹泊)」(たんぱく)が適当でしょう。淡泊とは、対象となる物事の外見や味、雰囲気があっさりしている所から性格を表す意味に派生し、性格や態度がさっぱりした印象のことのことを言います。

具体的に言えば、物事に対する妙にこだわりもなく、しつこさが感じられない人は「淡泊な人」と言えますね。

「執拗」には「意固地」「しつこい」「粘り強い」の意味がありますが、いずれの意味においても「淡泊」を反対語として使うことができます。

【使用例】

  • お金のことに淡白で、欲得ずくで動かない信頼の置ける人ですね。
  • 派閥抗争にも淡白で、どのような人とも分け隔てなくお付き合いしています。


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