「穎異」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「穎異」という言葉の読み方がわかりますか?漢字検定や漢字クイズにでも出てきそうな熟語ですね。読める人は相当な漢字博士でしょう。今回は「穎異」を紹介します。読み方や意味、使い方、類語などを一つ一つ説明していきます。

目次

  1. 「穎異」とは?
  2. 「穎異」の意味
  3. 「穎異」の使い方
  4. 「穎異」の類語
  5. 「穎」を含む言葉

「穎異」とは?

「穎異」の読み方は「えい-い」です。一見中国語のようですが、辞書や辞典にも載っています。

「穎異」の意味

「穎異」とは非常に才能が優れていることです。平易な言葉で表せば、天才や秀才ですね。

「穎」は穂先のことです。イネの穂もそうですし、筆や刃物の先端という意味もあります。また、才能があることも意味します。昔は「英才」を「穎才」と書いたと言えばわかりやすいでしょうか。

「異」はもちろん、違うことです。ここでの意味は普通ではないこと、つまり非凡なことです。「異能」や「驚異的」に使われますね。

「穎異」の使い方

「穎異」は日常会話はもちろん、文章中でもまず使われることはありません。もし見ることがあるとすれば漢字検定や漢字クイズくらいです。

穎異の人

「穎異の人」とは、他の人とは比べ物にならないほどずば抜けた才能の持ち主のことです。特に知識や知恵に関して使われます。

「幼くして穎異の人と知られている」なら、まだ子供の時から聡明だと知られていたということです。一言で言えば「神童」ですね。

「穎異」の類語

白眉

「白眉(はくび)」とは数ある中でも最もすぐれたもののことです。人にも物にも使えます。

由来となったのは蜀の時代の中国にいたとある男性です。『蜀志(しょくし)』によると、馬子(ばし)には五人の子供がいました。その中でも一番優秀だったのが長男の馬良(ばりょう)で、眉毛に白い毛が混じっていたそうです。

そこから、同類や同胞の中でも特にすぐれていたもののことを「白眉」と呼ぶようになりました。

独歩

「独歩」とは、一人で歩くことや自力で成し遂げることですが、並ぶものがないほど優れていることも意味します。

「独歩」単独では、優れているという意味にはあまり使われません。見かけるとすれば、「古今独歩(ここんどっぽ)」という四字熟語です。過去にも現在にも並ぶものがないという意味です。

文豪の国木田独歩が筆名に使っていたことでも有名ですね。他にも独歩吟客や独歩生とも名乗っています。彼がどの意味を込めて名乗っていたのか、詳しいいきさつはわかっていません。

嚢中の錐

「嚢中の錐(のうちゅうのきり)」とは優れた才能を持つ人が頭角を現すことのたとえです。同じ意味で、「穎脱(えいだつ)」と言われることもあります。

出典は『史記』です。先端のとがった錐は袋に入れておくと、突き破って外に出てきます。このように才能のあるものは、その片鱗を見せるものであるという意味です。

「穎異」の「穎」にも錐の先や優れた才能という意味があります。外から見て取れるような才能、という点では同じですね。

「穎」を含む言葉

日常ではまずお目にかからない「穎」ですが、「穎異」以外にも含む言葉はいくつかあります。意味を含めて紹介しましょう。

博学才穎

「博学才穎(はくがくさいえい)」は学問に詳しく、才能と知恵があることです。知識、才能、知恵と三拍子そろった非凡な人のことですね。

中島敦の『山月記』が有名です。「朧西の李徴は博学才穎、天宝の末年、若くして名を虎榜に連ね~」と冒頭に使われています。

穎割れ

「穎割れ」と書いて「かいわれ」と読みます。カイワレ大根でお馴染みですね。「貝割れ」とも書きます。

元々は発芽したばかりの、双葉を開いた状態のことです。双葉を二枚貝のからに見立てて、殻を開いているように見えることからこう呼ばれています。

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