「恰幅」とは?意味や使い方をご紹介

みなさんは「恰幅」という意味をご存知でしょうか?漢字で見ると少し難しいですが、よく使われる表現です。このように何気なく使っている言葉でも、実際に漢字表記で見ると、馴染みがない語のように見えることがありますよね。こちらでは「恰幅」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「恰幅」とは?
  2. 「恰幅」:使い方
  3. 「恰幅がいい」
  4. 「恰好」とは?

「恰幅」とは?

ラグビー選手を思い浮かべてみてください。どんな重いものでも軽々と持ち上げてしまいそうな腕、広い肩幅に、ユニフォームがはち切れそうなほどの肉体。がっちりした体つきのイメージできましたか?

ラグビー選手ほどでなくとも、肩幅がしっかりしていたり、どっしりとしたような外見の人のことを「恰幅が良い」と言います。

読み方

「恰幅」と書いて、<かっぷく>と読みます。「恰」は音読みでは「コウ」「カフ」、訓読みでは「あたかも」。「幅」は音読みでは「フク」、訓読みでは「はば」です。

字義

「恰」には、「あたかも」のほかに、「姿」「かたち」の意もあります。「幅(はば)」という漢字と合わせて、「恰幅」の意味につながっています。

意味

上でご説明したように、「恰幅」とは「幅のあるかたち」のことですから、「肩幅や肉づきの具合などからみた体の格好や姿、押し出し」を意味しています。

ここでいう「押し出し」とは、相撲で土俵の外に押し出す決まり手のことではなく、「人前に出た時に、他人に与える全体的な印象」。簡単にいえば、「体つき、見た目」のことです。

「恰幅」:使い方

「恰幅」は、多くの場合、「恰幅が良い」「恰幅の良い」という言い回しで用いられます。詳しくは後述しますが、最初にお話ししたラグビー選手のようなイメージですね。

また、「堂々たる恰幅」「恰幅の立派な」などのように使われることもあります。

  • 祖父は堂々たる恰幅をしていたが、最近はめっきりやせ細ってきた。
  • 幼い頃はほっそりしていた彼も、恰幅の立派な青年へと成長した。

「恰幅がいい」

体格が良い

「恰幅が良い」「恰幅の良い」は、しっかりとした体つきを褒める際に使われる表現です。肩幅がしっかりしていて、安定感があるような体型を持つ人を表します。

または、安定感というイメージから、経済的に裕福であるニュアンスを含む場合があります。この場合は若者に対してというよりは、中年層を指す場合が多いです。美味しいものを食べて、少しふっくらしているイメージ像があるからかもしれませんね。

【例文】

  • スリムな人よりも、恰幅が良い人がタイプです。
  • スポーツイベントには、恰幅が良い人が多いようだ。
  • あちらの恰幅の良い紳士はどちら様でしょう?

太っていてる

「恰幅が良い」「恰幅の良い」という表現は、暗に「太っている」ということを指すときに用いる場合があります。本来「恰幅が良い」というのは、悪い意味ではないのですが、太っていることを「体格がよい」と捉えることで、「太っている」ということをやんわりと表しています。

「貫禄がある」は、本来は「身に備わっている堂々とした威厳」や「身体・人格などから感じられる人間的重々しさ」という意味ですが、太っていることを指すことがあるのと同様です。

「恰幅が良い」や「貫禄のある」は、直接的な表現を避けることができる、大人なら知っておきたい上手な言い換えの言葉といえるでしょう。

【例文】

  • 最近、恰幅が良すぎるんじゃない?(肥満に対するからかいの意)
  • 恰幅の良い女性とすれ違った。

「恰好」とは?

「恰幅」の「恰」と同じ漢字を用いていて、よく使われるのが、「恰好(かっこう)」という言葉です。現代では「格好」という漢字を当てて使うのが主流になっています。

「恰(あたか)も好(よ)し」ということですから、もともとはちょうど似つかわしい様子を表す言葉です。形がちょうどよいというところから、姿・形の意にも転じました。

体裁について「格好つける」のように使ったり、外見について「変な格好」のように使われます。


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