「光栄」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「光栄」の基本的な意味は、自らの行為や業績を称賛されるなどして、栄誉を感じることです。東京オリンピックでは、「光栄」やその類語が日本選手から頻繁に発せられるかもしれません。今回は、「光栄」の意味を、類語をまじえながらご紹介いたします。

目次

  1. 「光栄」とは?
  2. 「光栄」の使い方
  3. 「光栄」の類語と使い方

「光栄」とは?

「光栄」には、大きく分けて二つの意味があります。

  1. 他者から行為や実績を称賛されたり、大役を任されたりして、それを名誉に思うこと。
  2. 栄える、あるいは、栄えさせること。

「光栄」の漢字

漢字がもつ意味から、「光栄」のなりたちを考えてみましょう。「光」は、「人が火を掲げ持っている状態」を表しています。すなわち、火をつかさどる人という背景をもつ字です。

「栄」の語原は「庭の松明」で、そこから光り輝くの意味をもちます。この二つの漢字が合わさった「光栄」は、栄えて光る、という意味を根底にもちます。

「光栄」を使うポイント

「光栄」を使うさいのポイントは、他者に対して用いるのではなく、あくまで自分自身の光栄を表したい時に使うという点にあります。

また、その意味の性格上、カジュアルでくだけた場や手紙などにおいてではなく、ビジネスシーンやあらたまった場で用いることが多い言葉です。それだけに、その使い方を正しく理解しておくことは、社会生活上有益と言えましょう。

「光栄」の使い方

「光栄」は、自分自身を名誉に感じることですから、その主語はすべからく「自分」です。

なお、意味の二番目、「栄える」「栄えさせる」は、現代ではほぼ用いられません。それでは、日常的に用いられる一番目の意味の例文を挙げていきます。

例文

(A男)

社運をかけた新商品に、僕の企画が採用されたんだ。あまりの光栄に、身がひきしまる思いだよ。

(B子)

家の前の公園のゴミ拾いを続けていたら、町内会から感謝状を頂き、光栄なことだと嬉しかったわ。

(C男)

バドミントンの世界的な大会で優勝した山田選手は、周囲からの称賛に対し「光栄で胸がいっぱいです」と嬉し泣きしていたよ。

「光栄」を用いた言い回しと使い方

  • 【光栄の至り】~の至り、という用法は、基本的にその感情の到達点を示す。形式的に、あるいは格式ばった場面で使われることが多い。
  • 【光栄の極み】~の極み、という方法は、主観的に感情の最高潮の状態を示す。
  • 【至極光栄(しごくこうえい)】「至極」の意味は①この上ないこと。②きわめて。したがって、「至極光栄」は、これ以上にない栄誉、名誉、という意味。

「光栄」の類語と使い方

栄光

栄光」とは、成功などにより他者や世間から得る名誉や大きな評価のこと。輝かしさを強調するニュアンスの強い言葉です。

【例】

  • 東京オリンピックの開会式の演出チームに選出されたメンバーは、その栄光を喜び合った。

栄誉

栄誉とは、「きわめて大きな名誉」「輝かしく栄えある誉れ」のこと。讃えられる誉を強調するニュアンスです。

【例】

  • 平和運動に長年携わってきた坂本氏は、春の園遊会で天皇陛下よりねぎらいの言葉を頂き、その栄誉に身が震えたという。

幸甚

幸甚(こうじん)」はこの上のない幸せという意味を表します。栄誉よりは、幸福感を強調するニュアンスです。

会話よりも文章で用いられることの多い言葉であり、ビジネス上の文章や、格式ある手紙などでよく使われます。

【例】

  • このたびは山本様と共に仕事させて頂けるとのこと、幸甚の極みでございます。

栄冠

「栄冠」には以下のような意味があります。

  1. 勝利・成功を讃え、その印として与えられる冠
  2. 栄えある勝利
  3. 成功などによりもたらされる大きな名誉

【例】
  1. 競技会の優勝者に栄冠として与えられる月桂冠は、ギリシャ神話に由来する冠だ。
  2. 伝統ある箱根駅伝の今年の優勝という栄冠を得たのは、連覇を重ねるA大学だった。
  3. 小学生のころから親にゴルフの特訓をうけてきた鈴木選手は、ついにマスターズに出場するという栄冠を手にした)


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