「存じます」とは?意味や使い方をご紹介

ビジネスにおけるメールのやりとりや、文章などに見られる「存じます」ですが、なんとなく意味はわかるものの、使いづらい印象があるのではないでしょうか。今回は例文を通して、使いづらい「存じます」を、使いこなせるようにしてみましょう。

目次

  1. 「存じます」は「思います」ということ
  2. 「存じます」の例文
  3. 「存じます」の落とし穴
  4. 丁重語「存じる」
  5. 謙譲語Ⅱ(丁重語)とは
  6. 丁重語「存じる」例文
  7. 存じ上げます

「存じます」は「思います」ということ

「存じます」とは、思う、考えるの謙譲語である「存じる」に、です、ますなどの丁寧語をつけた敬語です。

謙譲語とは、簡単に言うと、自分から見た相手や行為を立てるために、その動作・人・物事を低めて言う敬語です。「伺う」や「申し上げる」などがあります。

例えば会社の取引先や上司とお話しをするとき、「私は~と思います。」ではなく「私は~と存じます。」のように使います。

「存じます」の例文

「思います」の謙譲語なので、このように使います。
 

  • 何よりと存じます。
  • 幸甚に存じます。
  • ご多忙とは存じますが

覚えておけば、意外と簡単に使えそうですね。

「存じます」の落とし穴

意外と簡単な「存じます」ですが、このような使い方はどうでしょうか。
 

  • ~について、ご判断いただければと存じます。
  • ~までにご連絡いただければと存じます。

つい使ってしまいそうな言い方ですね。
では、「存じます」を「思います」に言い換えてみましょう。
 
  • ~について、ご判断いただければと思います。
  • ~までにご連絡いただければと思います。

少し強制的に聞こえませんか?
相手が目上の方の場合、失礼だと思われてしまうかもしれません。

このように、自分が「~して欲しい」要求がある場合は、このように使います。
 
  • ~について、ご判断いただければ幸甚に存じます。
  • ~までにご連絡いただければ、大変ありがたく存じます。

「ありがたい」気持ちを文章に込めれば、失礼に思われる心配がなくなりますね。

丁重語「存じる」

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、「存じる」にはもう1つ別の意味があります。当て字で「存知」とも書きますが、こちらの「存じる」は、「存じております」「存じています」と用いて、「知っている」「承知している」という意味になります。

2007年の文化庁の敬語の指針より、「存じる」は「謙譲語Ⅱ(丁重語)」に分類されます。こちらは聞き手や読み手などに対しての敬語であり、自分や身内の行為などをへりくだる言い方です。

謙譲語Ⅱ(丁重語)とは

少しややこしいので、謙譲語Ⅱ(丁重語)について話を進めてみましょう。

最初に謙譲語とは、自分から見た相手や行為を立てるために、その動作・人・物事を低めて言う敬語と説明致しました。敬語の分類では、これは謙譲語Ⅰに当たり、「伺う」や「申し上げる」などがあります。謙譲語Ⅰは聞き手や読み手への敬語ではないので、丁寧語を伴わずに使うことができます。

これに対して、謙譲語Ⅱ(丁重語)とは、聞き手や読み手の方に敬意を払う言い方で、「参る」や「申す」などがあります。謙譲語Ⅰとは、敬意を払う相手が異なりますね。また、後ろに「です」「ます」などの丁寧語を伴って使います。これは、聞き手や読み手に対して、自分の行為などを控えめに述べることにより、敬意を表すからです。

第六話「間違いやすい敬語(3)~謙譲語I VS 謙譲語II」

丁重語「存じる」例文

「知る」の謙譲語Ⅱ(丁重語)なので、このように使います。
 

  • そのように存じておりましたが
  • はい、よく存じています。
  • いいえ、存じませんでした。

こちらも、意外と簡単ですね。

存じ上げます

「存じます」と似ていますが、「存じ上げます」という言葉は、「知っている」「承知している」の意味で謙譲語Ⅰに分類されます。話し手や聞き手への敬語ではなく、自分から見た相手を立てるための敬語ということです。

つまり、「知る」の敬体は、ご存知です(尊敬語)― 存じ上げる(謙譲語Ⅰ)― 存じる(謙譲語Ⅱ)ー 知っています(丁寧語)このようになり、場面によって使い分けます。「存じ上げる」は、このように使います。
 

  • はい、その方は存じ上げております。
  • 秘書の田中さんですね、存じ上げています。

以上、「存じます」について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
使いやすい敬語を選んでいただき、取り入れていただけたら幸いに存じます。


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