「釣り」とは?ネットでの意味や使い方をご紹介

「釣り」というと一般的には魚釣りのことですが、5ch(旧2ch)で使われる「釣り」はそれとは別の、ある行為を表すネットスラングです。この記事では5chで使われる「釣り」の意味や使い方、普通の「釣り」との関係などを見ていきます。

目次

  1. 5ch(旧2ch)の「釣り」の意味
  2. 5ch(旧2ch)の「釣り」の例文
  3. 「釣り」を辞書で引いてみると
  4. 「釣り」を使った言葉を見てみると

5ch(旧2ch)の「釣り」の意味

5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)における「釣り」は、「嘘のスレッドタイトルで多くの人をだまし、ひっかけ、本気にさせること」を意味します。

「怖い体験をした」「トラブルに巻き込まれた」「犯罪にかかわってしまった」のように、続きが気になる書き込みをして、閲覧者の反応を誘います。

その後も、経過報告や新事実の発見、質問への答えなどでいかにも事実であるかのように装いつつ、最後の最後に「釣りでした」といって嘘であることを明かします。

あまりにも手の込んだ釣りの場合は、騙された側も怒るどころかその作りこみ具合を称賛することがあります。ただの「嘘」や「だます」と比べ、「魅力的なエサで人を引き付ける」というニュアンスが強いことに留意しましょう。

5ch(旧2ch)の「釣り」の例文

  • このスレは秀逸すぎて「5ちゃんねる史上最大の釣り」といわれている
  • 5chの釣りをまとめたサイトを見る
  • 釣りスレッドに盛大に釣られてしまった
  • 5ちゃんねるの釣りのスレを呼んで爆笑する

「釣り」を辞書で引いてみると

ネットスラングとしての「釣り」は、読み手の気を引くような話題を用意し、相手を本気にさせるところが魚釣りと通じています。

では、「釣り」には、もともと「人をだます、人の気を引く」というような意味はあるのでしょうか。そこで、辞書で「釣り」という言葉について調べてみましょう。

2010年ごろの国語辞典では、「釣り」の意味は「魚などを針に引っ掛けてとらえる」という、いわゆる「魚釣り」の意味しか載っていません。

ここから考えると、2010年ごろまでは「釣り」はいわゆる魚釣りのみを指す言葉で、ネットスラングとしての使い方はまだ一般的ではなかったことがうかがえます。

ネットスラング「釣り」の一般化

ところが、2018年の辞書を引いてみると、次のような意味が出てきます。

釣り:「注目を集めるための(大げさな、嘘の)見出しなど」「相手の気を引くようなものを見せたり与えたりして意のままに扱うこと」

これはまさに5ちゃんねるにおける「釣り」の使い方です。この10年でネットスラングとしての「釣り」が一般的になってきたことを表しています。

「釣り」を使った言葉を見てみると

先述の通り、「釣り」自体にはもともと「人をだます」といった意味はありませんでした。しかし、「釣り」を使った言葉には「人をだます」という、スラングの「釣り」に近い言葉がいくつかあります。

  • 釣り込む…上手いことを言って相手の気を引き、自分に有利となる行動をさせること。
  • 釣り出す…だまして誘い出すこと。
  • 釣り球…野球用語。ヒットを打つ気でいるバッターに対して、ピッチャーがわざとボールになる球を投げること。普通なら見逃すような球でも、ピッチャーがバッターの心理を巧みに利用して、バットを振るように仕向けること。

これらの言葉を見ていくと、「釣り」に「だます」という意味が追加される以前から、「釣り」という行為に「相手をだます」というイメージを重ねていたことがわかります。

「釣り」を使った言葉:番外編「お前、僕に釣られてみる?

「お前、僕に釣られてみる?」は2007年に放送された「仮面ライダー電王」の中のキャラクター、「ウラタロス」の決め台詞です。

ウラタロスは嘘つきなキャラクターとして描かれており、嘘をつくこと、相手をだますことを釣りに例える表現をよく使います。ウラタロスは童話「浦島太郎」をもとにしたキャラクターであるため、釣りを始め、海にまつわる言葉を好んで使います。


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