「自己中心的」とは?意味や使い方を対義語を含めてご紹介

「自己中心的」という言葉が「ジコチュー」と略されているのは、それだけ頻繁に使われている証でもあります。自分と他者の関わりをどう捉えるかは人間関係の要。そこで、今回は「自己中心的」の意味やその在り方を、類義語や対義語も含めて紹介します。

目次

  1. 「自己中心的」とは
  2. 「自己中心的」の類語
  3. 「自己中心的」の対義語

「自己中心的」とは

「自己中心的」の意味

「自己中心的」とは、心理学用語の「自己中心性」から派生した言葉で、「自己中心性を持つ心の傾向」のことです

「自己中心性」については追ってご説明しますが、「自己中心的」とは次のように解釈できます。

  • なにごとも自分本位に考え、他者の立場を尊重することができない性質
  • 他人のことが目に入らず、すべての認識に、自己の存在や考え方を基準とする性質

自己中心性とは

「自己中心性」とは、発達心理学者のピアジェが、乳幼児の精神・思考の特性を表すために用いた言葉です。発育段階にある乳幼児は、自分と他者の区別が曖昧で、なにごとにも自分を中心とした視点で対処しがちです。

ピアジェは、乳幼児の「自分を客観的に捉えられない」「他者の立場や複数の視点からものごとを考え、認識することが不得手」といった精神構造「自己中心性」「自己中心的思考」と名付けました。

自己中心性とエゴイズムは違う

「エゴイズム」は「自分の利益を中心に考えて、他人の利益は考えない思考や行動」を指す言葉です。「自己中心性」と似ているように思えますが、思考や行動の原因は大きく異なります。

  • 自己中心性自分と他人、主観と客観の区別がついていない(無自覚)
  • エゴイズム自分と他人、主観と客観の区別はついている。(自覚している)

つまり、同じ、「他者の頼みは聞かず、自分の要求は押し通す」という行動を取ってみても、原因によって「自己中心性に因る」と言える場合とそうでない場合があるということです。

しかし、行動からは内面的なことまで察するのは難しいため、「自己中心性」は本来の意味から離れて、「エゴイズム」と同じように使われることが多いのです。

「自己中心的」の使い方

  • A子って、自分の時間が必要だとか言って、子供をまわりに預けまくるの。それなのに、人の子供はぜったいに預からないんだから、自己中心的な性格は筋金入りよね。
  • B部長は、自分の方針を曲げないし、他者の意見にも耳を貸さない。損害が出てさえ自分を通すんだから、ただの自己中心的な人間さ。
  • 5人で食事をする店を多数決で選んだの。C子以外の4人が賛成した店に決めたら、怒っちゃってドタキャン。昔から自己中心的なのは変わらないわね。

「自己中心的」の類語

上でご説明した通り、「自己中心性」は本来の意味から離れて、「エゴイズム」と同じように扱われることがあります。

「自己中心的」を言い換える表現も、本来の意味から離れた「自他の区別がついた上で、自分勝手なふるまいをする性質」を指す言葉が使われます。

  • 自分本位:自分を中心とした物事の考え方。
  • 自分勝手:他人の事は考えず、自分の都合だけを考えること。
  • 我儘(わがまま):他人のことを考えず自分勝手にふるまうこと。身勝手。
  • 利己的:自分の利益だけを追求しようとするさま。
  • 傍若無人(ぼうじゃくぶじん):自分勝手に振る舞うこと。

「自己中心的」の対義語

本来の「自己中心的」が無自覚な性質という点を踏まえれば、真逆といえる対義語はありません。自己を配して他を重んじることは、無自覚状態ではありえないからです。

従って、次に挙げる対義語は、上で挙げた類義語の対義語に当たる言葉です。

  • 愛他的(あいたてき):他者の幸福が一番に考え、行動するさま。
  • 利他的(りたてき):自分に多少の不利益があっても、他者の利益や幸せのほうを優先する性質。仏教用語では、「自身の善行による功徳で、他者を救う」という意味。


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