「マイグレーション(migration)」とは?意味や使い方をご紹介

「マイグレーション(migration)」という言葉をご存知ですか?「migration」は移住や渡りを意味する言葉ですが、IT用語ではデータやプログラムの移行を指しています。今回は、この「migration」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「migration」とは?
  2. 「migration」の関連語
  3. IT用語「マイグレーション」とは?

「migration」とは?

「migration」の意味

「migration(マイグレーション)」は、人や動物の「移住」や「渡り」を意味する名詞です。

集合体としての「移住者群」や「渡りの群れ」を指すこともあり、前者の場合は不可算名詞、後者は可算名詞として扱われます。

これ以外にも、化学用語で「(イオンや電子の)移動、泳動」、生物学用語で「(胎児の細胞の)移動、遊走」を表す言葉としても用いられています。

また、「migration」にはIT用語で「(別環境への)移行、乗り換え」という意味もありますが、これは日本語「マイグレーション」としても使用されています

「migration」の使い方

  • The rural village is suffering from the out-migration of the young.(その村は若者の流出に悩まされている。)
  • In eastern Asia, the autumn migration of russet sparrow occurs between August and November.(東アジアでは、ニュウナイスズメの秋の渡りは8月から11月の間に起こる。)

「migrate」はmigrationの動詞形

「migration」は、動詞の「migrate(マイグレイト)」から派生した言葉です。「migration」には「移住する」、「渡りをする」などの意味があります

「migrant」は人を表すのに用いる

「migration」には集合体としての「移住者群」や「渡りの群れ」という意味がありますが、個々の「移住者」や「移民」を表す時は「migrant(マイグラント)」を使用します

「migration」の関連語

「migration」に関連する言葉に、「immigration(イミグレーション)」「emigration(エミグレーション)」があります。これらも「移住」や「移民群」を表す言葉ですが、次のような違いがあります。
 

immigration その国に入ってくる移住
emigration その国から出て行く移住
migration 出入国に関わらない第三者から見た移住

例えば、日本からアメリカへの移住の場合、日本から見ると「emigration」、アメリカから見ると「immigration」、出入国に関わらないカナダから見ると「migration」ということになります。

IT用語「マイグレーション」とは?

IT用語における「マイグレーション(migration)」とは、「ハードウエアやオペレーティングシステムなどが異なる情報システム間で、データやプログラムを移行すること」を表す言葉です。

ここで「migration」という言葉が用いられているのは、上でご説明した通り、データ移行を行うユーザは、古いシステムとも新しいシステムとも違う第三者だからでしょう。

データ・マイグレーション

「データ・マイグレーション(data migration)」とは、「異なる種類のハードウェアやソフトウェア、システム、データ形式などの間でデータを移すこと」を意味する言葉です。

レガシー・マイグレーション

「レガシー・マイグレーション(legacy migration)」とは、「時代遅れになったコンピューターシステムから、新しいマシンやOSを備えたシステムへ、データやプログラムを移行すること」を表す言葉です。

なお、「レガシー」は「遺産、伝承物」を表す言葉です。この言葉が用いられているのは、日進月歩のコンピュータ業界にあって、システムもすぐに古びてしまうという皮肉かもしれません。

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