「グロテスク」とは?意味や使い方を関連映画を含めてご紹介

「グロテスク」という言葉の意味をご存知ですか?「グロい」という言葉の元にもなっている言葉ですが、日本語と英語とでは意味が少し異なります。そこで、今回は「グロテスク」の意味、英語との違い、そして『グロテスク』というタイトルの作品について解説します。

目次

  1. 「グロテスク」とは?
  2. 「グロテスク」の由来
  3. 「グロテスク」の日本語と英語の違い
  4. 映画『グロテスク』(2009年日本)
  5. 小説『グロテスク』

「グロテスク」とは?

日本語としての「グロテスク」の意味

日本語として使われている「グロテスク」は、主に「異様で気味の悪いさま」、「不快になるほど異常なさま」を表しており、「グロ」、「グロい」などの派生語があります。

また、「グロテスク」は、美術用語で「古代ローマに始まった、異様な人物や動植物などに曲線模様をあしらった装飾文様」を指す言葉としても用いられています。

「グロテスク」の使い方

  • グロテスクな映像は苦手だ。」
  • 「身近なものでも、拡大して見るとグロテスクだと感じることがある。」
  • 「この作品はグロテスクなまでに人の業を描き出している。」

「グロテスク」の由来

語源はイタリア語の「grotta(グロッタ)」

日本語として使用されている「グロテスク」は、英語やフランス語の「grotesque」に由来していますが、「grotesque」の語源は、イタリア語で地下墓所や洞窟を意味する「grotta(グロッタ)」です。

「grotta」が語源となった理由は、ルネッサンス期にイタリアで発掘された、古代ローマ時代のネロ帝の黄金宮殿「ドムス・アウレア」にあります。

グロッタの文様

「ドムス・アウレア」の回廊や部屋の壁面には、人物や動物の足が植物に変化した唐草文や、怪鳥が飛び交う中に草花を散りばめた奇妙な装飾が施されていました。

この文様が、「グロッタの文様」という意味で「grotteschi(グロテスキ)」と呼ばれるようになったのです。

英語、フランス語へ

イタリア語の「grotteschi(グロテスキ)」は、英語やフランス語に取り入れられて「grotesque(グロテスク)」という読み方に変わり、グロテスク文様はルネッサンス期の建築や工芸品の装飾として流行しました。

新古典主義時代になると、「grotesque」は「醜悪な人物」、「滑稽な容貌」を表す言葉として用いられるようになります。

現在の「grotesque(グロテスク)」の意味

現在、英語やフランス語の「grotesque(グロテスク)」は、次のような意味の形容詞として用いられています。

  1. 怪奇な。異様な。
  2. 奇抜な。滑稽な。ばかげた。
  3. [美術用語]グロテスク風の
 

また、「grotesque(グロテスク)」を名詞として用いるときは、「グロテスク風」、「怪奇主義」などの意味になります。

「グロテスク」の日本語と英語の違い

 日本で使われている「グロテスク」には、上でご説明した英語の「grotesque」の1と3の意味はありますが、2の「滑稽な」という意味がありません。

それに対して、英語の「grotesque​​​​​​」は、主に「滑稽な」という意味で用いられます。例えば、「グロテスクな映画」という場合、スプラッタムービーのように残忍なシーンを含む映画ではなく、滑稽な映画を指します。それは、フランス語やイタリア語で言う「グロテスク」でも同様です。

映画『グロテスク』(2009年日本)

『グロテスク』は、2009年に日本で発表されたスプラッター・ホラー映画で、監督・脚本は、『貞子vs伽椰子』の白石晃士です。

レンタル版よりも残虐な内容を含んだセル版(UNRATED VERSION)は、残虐すぎるという理由でイギリスの倫理協会BBFCにより販売禁止、Amazonでも自主規制によって販売中止となりました。

【あらすじ】
会社の同僚、和男とアキは初デート中に何者かに拉致され、気がつくと見知らぬ地下室にいました。監禁された二人の前に現れた謎の男は、「二人の愛に感動できれば解放する」と言って、和男とアキを虐待します。

小説『グロテスク』

桐生夏生による小説『グロテスク』は、1997年に起きた「東電OL殺人事件」に着想を得た作品です。

名門女子高を舞台に、女子高生たちの悪意と欺瞞(ぎまん)を描き出した本作は、第31回(2003年)泉鏡花文学賞を受賞しました。
 

【あらすじ】
平凡な「わたし」は、家族を嫌ってQ女子高に入り、級友の和恵たちと一見平穏な日々を過ごしていました。ところが、ある事情で妹のユリコが学園に転校してきます。悪魔的な美貌を持つニンフォマニアのユリコと、競争心をむき出しにして孤立する和恵とを激しく憎んだ「わたし」は、二人を陥れようと画策します。


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