「媚を売る」とは?意味や使い方を類義語を含めてご紹介

「媚を売る」という言葉をみなさんも一度は耳にしたことがあると思います。日常的にもビジネスにおいても使うことのできる便利な言葉になるので、しっかり覚えておきたいですね。今回はそんな「媚を売る」について意味や使い方を類義語を含めながらご紹介します。

目次

  1. 「媚を売る」とは?
  2. 「媚を売る」の使い方
  3. 「媚を売る」の類義語

「媚を売る」とは?

「媚を売る」とは「こびをうる」と読み、「機嫌を取る。へつらう。」「商売女などがなまめかしい態度を示して、客の機嫌をとる。」といった意味を持つ言葉です。

 

「媚」とは

「媚」とは「人に取り入って、機嫌を取ろうとすること。へつらうこと。」や「女が男に対して色気を示すこと。」といった意味の言葉です。

これは女の人、特に商売女が愛想を振りまく時に眉をよく動かしていたことから、女偏に眉で「媚」という漢字になったと言われています。

「売る」とは

「売る」という言葉には、「代金と引き換えに品物や権利などを相手に渡す」や「自分の利益のために、味方を裏切って敵の利益のために働く」という意味の他に、「相手に行動させるように仕掛ける」という意味があります。

「媚」+「売る」

「媚」と「売る」の意味を合わせると「人の気を引こうと仕掛ける」という意味合いになります。

商売女がお客を取るためにしていた行動を指す言葉から、一般的にも「機嫌を取る」という意味で使われるようになったそうです。

「媚を売る」の使い方

  • 彼女の態度が媚を売っているように見えて鼻につく。
  • 自分は上司に媚を売ってまで出世したいとは思わない。
  • 先生に媚を売っても成績をあげてもらえませんよ。
  • あの店の店主はお客さんに媚を売って常連になってもらうのが上手い。

このように「媚を売る」は、目上の人に気に入られようと機嫌を取っている人を批判的に述べるのに使われることが多いです。直接相手に対して使うと、悪口と捉えられかねませんので注意が必要です。
 

「媚を売る」の類義語

「胡麻を擂る」

「胡麻を擂る(ごまをする)」とは「自分の利益を図るために、他人にへつらう。おべっかを使う。」ということを意味する言葉です。

すり鉢で胡麻をするとあちこちにべたつくことから、人にへつらうという意味で使われるようになったと言われています。また商人などが手を揉む仕草が胡麻をする様に見えるからという説もあります。また胡麻をすることや、胡麻をする人のことを「胡麻擂り」と言います。

【例文】

  • 彼は母親に胡麻を擂ってお小遣いをもらおうとした。
  • あの社長に胡麻擂りは通用しないから無駄だよ。
 

「科を作る」

「科(しな)を作る」とは「なまめかしいしぐさをする。」「媚びる様子をする。」「上品そうなようすをする。体制を整える。」といった意味を持つ言葉です。

「科」とは「ちょっとした身振り、しぐさ。こびるときの色っぽいしぐさ。」のことを言います。本来は「地位、身分」を表す言葉でしたが、そのうち「品質、品格」といった意味を広く持つ様になり、「愛嬌、嬌態」という意味に転じたと言われています。

また一説では歌舞伎役者が作る動作のことを「科」と言い、そこからわざとらしくしぐさを作ることを「科を作る」と言うようになったとも言われています。

【例文】

  • 彼女は科を作ってほほえみかけた。
 

「太鼓持ちをする」

「太鼓持ちをする」とは「人にこびへつらってひたすら気に入られようとする」ことを言います。

「太鼓持ち」とは「宴席にはべこって客の機嫌を取り、芸などを見せて座を盛り上げることを職業にする男性。幇間(ほうかん)。」を意味します。そこから「人にへつらって気に入られようとする人」のことも指すようになりました。太鼓、男芸者とも言います。

【例文】

  • あいつはまた部長の太鼓持ちをしているのか、ご苦労なことだ。
  • 太鼓持ちだから、彼の言うことはあまり真に受けないほうがいいよ。
 

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