「慇懃無礼」とは?意味や使い方をご紹介

「慇懃無礼」という言葉、あなたは実際に使ったことがありますか?日常会話で使うことは少ないかもしれませんが、小説やドラマや映画、ビジネスシーンで耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?ここでは「慇懃無礼」の意味や使い方について、詳しくご紹介しています。

目次

  1. 「慇懃無礼」とは?
  2. 「慇懃無礼」の読み方
  3. 「慇懃無礼」の意味
  4. 「慇懃無礼」の使い方

「慇懃無礼」とは?

「慇懃無礼」という言葉、あなたは実際に使ったことがありますか?「慇懃無礼」を日常会話の中で実際に使うことは少ないかもしれません。しかし、小説やドラマや映画の中で使われていたり、ビジネスシーンにおいて使われてるのを耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?ここで一度、「慇懃無礼」について読み方・意味・使い方等を確認し、上手に使えるようになりましょう。

「慇懃無礼」の読み方

「いんぎんぶれい」と読みます。「無礼」は簡単に読むことができても、「慇懃」は後ろに「無礼」がついていないと、なかなか「いんぎん」と読むことは難しいですね。「慇」も「懃」も、どちらも漢字検定1級レベルの難易度の高い漢字です。読むのはもちろん、書くのも難しそうです。

「慇懃無礼」の意味

まず「慇懃」という文字ですが、これは「慇」と「懃」それぞれ丁寧という意味をもつ漢字が合わさって、礼儀正しいことや、とても丁寧なことを表しています。「無礼」は読んで字のごとく、礼の無いさまを表しています。この「慇懃」と「無礼」が一つになると、丁寧に丁寧が重なって逆に失礼な状態になっている様子がうかがえます。

つまり「慇懃無礼」とは、言葉や態度が過度に丁寧すぎて、かえって相手を馬鹿にしたり見下した失礼な状態になっていることをいいます。または、表面上はとても礼儀正しくていても、心の中では尊大な態度をとって相手を見下している態度のこともさします。

みなさんも二重敬語や過剰に丁寧な表現で接客を受けると、かえってイライラさせられることってありませんか?相手の丁寧な言葉使いや態度がとても形式的に感じられ、その丁寧さが逆に心がこもっていないように思えて無礼に感じ、相手のことを「慇懃無礼だ」と感じてしまうのです。

敬語をつかうことに気を取られすぎて、肝心の心のこもった対応ができていなかったり、マニュアル通りの接客や言葉使いだけでは、相手に不快感を与えてしまうこともあるのです。

「慇懃無礼」の使い方

では、「慇懃無礼」の意味がわかったところで、どのように使うのでしょうか?

例文
1.あの定員の接客は「慇懃無礼」で腹が立つ。
2.隣の奥さんはいつも上品な言葉使いだけど、実は「慇懃無礼」な人だ。
3.ホテルのラウンジで、子連れの入店を「慇懃無礼」に断られた。
4.先生への手紙の表現は「慇懃無礼」ではなかっただろうか。
5.誠心誠意対応したつもりだったが、「慇懃無礼」だと怒らせてしまった。
6.敬語の使い過ぎは「慇懃無礼」に聞こえるので、言い回しに気を付けましょう。
7.彼の完璧すぎる立ち居振る舞いや言葉遣いは、しばしば「慇懃無礼」と誤解を招くことがある。

主に、接客等のビジネスシーンで使われることが多い表現のようです。人と人とのコミュニケーションにおいて、どんなに心を尽くし丁寧に対応しても、「慇懃無礼」の判断基準は受け取る側の気持ち次第です。なので、あまりにもへりくだった態度や過度な敬語表現は、相手を不快にさせてしまう原因になりかねません。「慇懃」な態度の中に悪意があろうがなかろうが、受け手側が「無礼」だと感じてしまうと、それはもう「慇懃無礼」なのです。

どんな相手に対しても、「慇懃」だと思われても「慇懃無礼」だとは思われないように、適切なコミュニケーションを心がけ、良好な関係を築いていきたいものです。

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