「家路につく」とは?意味や使い方をご紹介

「家路につく」という言葉がありますが、これは「家へ帰る」という意味です。正確に言うと、家にはまだ到着していません。では、どういう状態なのでしょうか。今回は、「家路につく」という言葉の意味や類似表現との違い、「家路」のその他の表現などをご紹介します。

目次

  1. 「家路につく」とは?
  2. 「家路につく」の類似表現
  3. 「家路」を使ったその他の用例
  4. 曲名に使われる「家路」

「家路につく」とは?

「家路」の読み方と意味

「家路」は、「いえじ」と読みます。「路」の漢字は、どこかへ向かう「道」を表すもので、「家路」は「家へ向かう道=家に帰る道」の意味となります。

この「家路」という単語は、少し古風で詩的な響きのある言葉です。日常会話では、耳にすることはあまりないかもしれません。主に文章の中で用いられるほか、曲のタイトルに使われることもあります。

「つく」の意味

「家路につく」という言葉は、「家路」という和語に「つく」という動詞が結びついたものです。漢字で書くと「就く」になります。動詞「就く」には、下のように4つの意味があります。
 

  1. ある状態に身をおく(例:職に就く)
  2. ある身分になる(例:帝王の座につく)
  3. その指導のもと学ぶ(例:中沢先生につく)
  4. あることにとりかかる(例:眠りにつく)

「家路につく」は「家に着く」ではない

「家路につく」と言った場合の「つく」は、前述した「つく」の4つめの「あることにとりかかる」の意味になります。つまり、「家路につく」は、家に帰りだしたところで、まだ家に到着はしていません。帰り道の途中にいる状態です

到着した場合は「家に着く」と言うので、思わず「家路に着く」と間違えてしまいそうですが、意味が通らなくなってしまうので注意しましょう。「家路につく」あるいは「家路に就く」と書きます。

「家路につく」の類似表現

類似表現「帰路につく」「帰途につく」

「家路につく」の類似表現としては、「帰路(きろ)につく」「帰途(きと)につく」という言葉もあります。「帰路」も「帰途」も、「帰り道」の意味です。「帰路」の方が、「帰途」よりも道筋のニュアンスが強まります。

「家路につく」と同様の「つく」で、帰っている途中を意味します。どちらも、日常会話の中でなく、文章の中で使われることが多い表現です。
 

帰る場所の違い

「家路につく」は、目的地が「家」の場合に用いられます。「帰路につく」「帰途につく」は、目的地が「家」に限定されるわけではなく、その点が「家路につく」とは異なります。「帰路」「帰途」を使用した、下の例文を見てみましょう。
 

  • 帰路はグリーン車で、ちょっとした贅沢を楽しむ。
  • 出張の帰途、知人の店に立ち寄る。

どちらも、帰り着く先がどこかは分かりません。もちろん家かもしれませんが、会社かもしれません。どこかへ行って帰って来ていることを示すのが「帰路」や「帰途」で、明確に家に帰ることを示す「家路」との微妙な違いをぜひ押さえておいてください。

「家路」を使ったその他の用例

「家路につく」だけでなく、「家路」に結びついた表現は他にもあります。つながる動詞によって、さまざまなニュアンスが付加されるので、見てみましょう。

「家路を行く」「家路を急ぐ」

「家路を行く」というと、家へ帰っている様子がシンプルに伝わってきます。「家路を急ぐ」になると、そこに速度が加わり、急いで帰っている姿が浮かびます。

「家路をたどる」

「たどる」は、何かに沿って進むという意味です。「記憶をたどる」のように、確かめながら進むといった意味合いもあるため、「家路をたどる」という表現には、道順を確かめながら帰っているようなニュアンスも含まれてきます。

「家路に向かう」

「向かう」は、ある方向を目指して進むことです。「家路に向かう」は、帰り道を目指して進むということになります。帰る前の段階から、帰ろうとするモードに切り替え、進みだした様子がうかがえる表現です。

曲名に使われる「家路」

「家路」は、曲名にも使われています。音楽の調べとともに、曲に付けられた「家路=家に帰る道」という言葉が、ふるさとを懐かしむ郷愁や、家族を想う気持ちなどを彷彿とさせます。

ドヴォルザークの「家路」

チェコ出身の作曲家ドヴォルザークによる、交響曲第9番「新世界から」の第2楽章が有名です。民謡などに見られる独特の音階を取り入れており、懐かしく切ない気持ちを呼び起こされます。

日本では「家路」というタイトルで広く知られているほか、「遠き山に日は落ちて」といった歌詞がつけられ、国民的な愛唱歌にもなっています。

ブルクミュラーの「家路につく牧童」

ブルクミュラーは、ドイツ生まれの作曲家でピアニストです。彼が残した「18の練習曲」というピアノ曲集の中に、「家路」のつく曲があります。翻訳によって「家路につく牧童」のほか、「家路をたどる羊飼い」「家路につく牧人」など、少しずつ曲名は異なりますが、柔らかく軽やかな曲調で、家に向かう喜びが伝わってきます。
 


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