「ストロベリー」とは？意味や使い方をご紹介

「ストロベリー」とは、英語の「strawberry」が定着して外来語として用いられるようになった言葉で、「イチゴ。オランダイチゴ。」または「イチゴ色。深紅色。」という意味です。

英語の「strawberry」は、「イチゴの実」や「（植物の種類としての）イチゴ。オランダイチゴ。」を表す場合は可算名詞、「（食品名としての）イチゴ」、「イチゴ色。深紅色。」を表す場合は不可算名詞として使われます。

• アイスクリームではストロベリー味が一番好きだ。
• 店頭にストロベリー風味の商品が並ぶと春の訪れを感じる。
• 6月はSNSでストロベリー・ムーンが話題になる。

「ストロベリー（strawberry）」の「ベリー（berry）」は「小さな果実」という意味ですが、「ストロー（straw）」という言葉が用いられる理由には様々な説があります。

イチゴは、親株から匍匐茎（ほふくけい）を伸ばし、その節から新たな株を形成することで繁殖します。この繁殖の様子が語源であるという、次の説があります。

• 新たな株が次々と地面を覆っていく様子から、「あちこちに散らす。一面を覆う。」を意味する「strew（strawの古語）」が語源となったという説。
• 親株から匍匐茎が迷い出す様子から、「迷い出る（stray）」が訛って「straw」になったという説。
• 匍匐茎そのものが「藁（straw）」に似ているからという説。

「ストロベリー（strawberry）」の由来は、イチゴの果実が成熟する時期は、干し草、つまり、「藁（straw）」が成熟するのと同じ頃だから、という説もあります。

イチゴの種子が「藁（straw）」の欠片のように見えることから「ストロベリー（strawberry）」と呼ばれるようになったという説もあります。イチゴの種子とは、赤い実の表面に点在するベージュ色の粒のことです。

「ストロベリー・アンド・クリーム（strawberry and cream）」とは、イチゴに生クリームをかけたスイーツで、テニスのウインブルドン大会の会場でも販売されており、1877年に開催された第1回大会から提供されていたそうです。

大勢のお客様に振る舞うために考案されたシンプルなメニューですが、考案された1500年代初頭は、乳製品は上流階級でもあまり口にできない希少品だったため、大変贅沢なデザートでした。

「ストロベリー・フィールド（Strawberry Field）」は、イギリス・リバプールに実在した孤児院の名前です。

ジョン・レノンが子供時代に、友人と「ストロベリー・フィールド」の庭園で遊んでいたことから、ビートルズの名曲『ストロベリー・フィールズ・フォーエバー（Strawberry Fields Forever）』が生まれました。

孤児院は2005年に閉鎖されましたが、学習障害を持つ若者のための研修施設として再開されることとなり、2018年に再建工事が開始されました。敷地内には、ファンが訪れることができるビジターセンターも作られ、ジョン・レノンにまつわる展示が行われるそうです。

「ストロベリー・ブロンド（strawberry blond）」とは、「赤みがかった金髪（の人）」を表す言葉です。

「ストロベリー・ムーン（strawberry moon）」は「6月の満月」を指す言葉で、正式な天文学用語ではありません。

月が赤っぽく、または、黄色っぽく色づいて見えるだけで、イチゴ色になるわけではありませんが、名前の可愛らしさからか、日本では2017年頃からメディアやSNSで取り上げられるようになりました。

木の実や種子を採集して生活してきたアメリカ・五大湖の西側の森林地帯に暮らす先住民が、その時期に採れるものを月の呼び名としており、イチゴの収穫時期に昇る月のことを「ストロベリー・ムーン」と呼んでいたのが始まりです。