「令和」とは?意味や由来をご紹介

「平成」の次に来る元号の「令和」。読み方は「れいわ」です。万葉集で梅を詠んだ歌に由来するそうですが、そこにはどんな意味や願いが込められているのでしょう?今回は「令和」について意味や由来、個々の漢字の字義などをご紹介します。

目次

  1. 「令和」の読み方
  2. 「令和」の意味
  3. 「令和」の字義と成り立ち
  4. 「令和」の由来
  5. 漢詩にみる「令和」

「令和」の読み方

「令和」は「れいわ」と読みます。アクセントは特に決まっていません。好みで発音して大丈夫です。テレビ放送などでも「れ」で上がる発音の場合と、特にアクセントを置かない「平和」や「会話」のような発音が混同しています。

「令和」の意味

公的な意味

「令和」の意味は次のように説明されました。

「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味。」
「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望と共に、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願い」(安部総理大臣の談話より一部抜粋)

「令和」は梅の花をたたえる歌に由来します。一人一人の心を梅に見立てて、花のように美しく咲くという意味が込められています。多様な花が百花繚乱に咲き乱れ、新たな文化が生まれることを願う言葉です。

海外での受け取り方

一方、海外では、「令」を「命令」の意味で解釈していることが多かったようで、「commmand」や「order」と説明している記事が目立ちました。「和」の方は「調和」の意味で「harmony」や「peace」と紹介している記事が多く見られました。

「令和」の字義と成り立ち

「令和」の字義

「令」の字はもちろん命令や掟という意味があります。しかし、他にも多くの意味があります。今回紹介する「令和」の場合には良い、優れたという意味です。この意味では「ご令嬢」などに使われますね。あるいは「仮令」と書いて「もし」と読むことがあります。「もし~ならば」の意味です。仮定を表します。

「令」はかんむりとひざまずく人の姿を現しています。ひざまずいて神様の意思に従うことを表します。そこから転じて言いつけを守るという意味になったといわれています。

「和」の字義

「和」の意味は、仲良くすることやのどかなこと、調和や平和を表します。その他、日本を指すこともありますが、その場合は「倭」もよく使われます。

「のぎへん」は「会う」という意味で、「口」から出た者同士が「会う」ことで声と声が調和する、和むことに由来する字です。

「令和」の由来

「令和」は大化の改新で作られた「大化」以来わかっている中では初めて国書に由来するといわれています。これまでは中国の古典からとられていました。由来となった『万葉集』の歌を紹介します。

由来となった歌

「令和」の基となったのは奈良時代につくられた『万葉集』の次の歌です。

于時初春令月 氣淑風和
梅披鏡前之粉 蘭薫珮後香
『万葉集』より

書き下すと「初春の令月にして気淑(よ)く風和ぐ。梅は鏡前に粉を披き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す」といった形になります。初春の良い日、空気が澄んでいて風は和やか。梅の花は鏡の前で白粉で化粧したように白く、蘭は香(貴族の焚く香料)のように薫っている。おおむねこのような意味になります。

読まれた状況

元々は旧暦の正月13日に大伴旅人の家で開かれた梅の花の鑑賞会(宴)で読まれた歌です。今でこそお花見の定番は桜ですが、当時は花見といえばでした。

もっとも、旧暦1月13日は2月上旬なので花見の時期ではありません。ここで読んだ梅の花や香りは記憶の中にあるものや想像したものといわれています。あくまで歌会のお題が「梅」というだけだったそうです。

このような趣向は珍しいことではなく、和歌ではリアリティより風流を優先させることがたびたびあります。百人一首の「心あてに折らばや折らむ初霜のおきまどはせる白菊の花」などが代表例ですね。正岡子規にはリアリティに欠けるなんて批判されましたが。

漢詩にみる「令和」

作者

万葉集由来とされている「令和」ですが、その歌は中国の漢詩を本歌取りしたものとも言われています。漢詩の作者は張衡(ちょうこう)という人です。渾天儀(天球儀)や地動儀(地震探知機)などを作った科学者で、『西京賦』や『思玄賦』などが有名です。地学と文学どちらの才能もあった方のようで、当時の皇帝の安帝に仕えました。

作品

今回元となった作品は『帰田賦』です。関連する部分は以下の通りです。

於是仲春令月 時和気清
原隰鬱茂 百草滋栄

比べてみると、「初春と仲春」、「風和と時和」など似た表現に目が行きます。優れた作品がさらなる創作につながるのは古今東西同じですね。受け入れ、改良していくところが日本らしいとも言えますし、時代や国境にとらわれずに良いものを良いといえる美しい心ともいえるかもしれません。梅も元号も中国由来で日本で愛されていますし、ある意味では仲良くやっていく象徴ともなりそうですね。


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